「闇の覇王ゼブル」
それが俺の名前。力だけがすべての破壊の王。
タカジョーゼットは仮の姿。空の入れ物。
そう、心なんていらない。
だけど…知られたくなかった彼にだけは。
見られたくなかった、この忌まわしき姿を…。
「ゼット!!」
刹那は必死に呼びかける。しかしゼブルは動じない。
「無駄だ。あれは入れ物に過ぎぬ。心など持たぬ人形なのだ」
「違う!!ゼットは…俺たちの仲間だ!!」
絶対的な力。ゼブルの強大な力は、刹那たちを絶望へと追い込んだ。
だが、少しでも可能性がある限り刹那たちは立ち向かうことを選んだ。
ゼブルの中にゼットの魂が眠っているのなら…もう迷ったりしない。
「仲間だと?そんなものはまやかしにすぎぬ!!力こそがすべてなのだ!!」
「確かに俺たちじゃお前には勝てないかもしれない。だけど力にも勝るものがあるってこと
教えてくれたのは…ゼット、お前なんだ!!」
「何を…くっ…」
ゼブルの体が大きく揺らいだ。その光の中に、刹那は確かにゼットの姿を見た。
「ゼット!!」
「刹那…俺は…誰なんだ…?」
「お前はタカジョーゼットだ。自信家で口が悪くてちょっと嫌味なやつだけど…
俺たちの大切な仲間なんだ!!」
「刹那…」
ゼットは差し伸べられた手を取る。
「行こう、ゼット。俺たちのあるべき場所へ」
「…ああ、そうだな。決着は自分でつけるさ」
きっとそこに待っているのは輝きに満ちた世界。
「…行くんだな」
「ああ、俺にはここが性にあってる」
「そっか」
「けっこう楽しかったよ、刹那」
「俺もだ。お前に会えてよかったよ」
「また会おう」
「ああ、きっと」
「仲間だからな」
「ああ、仲間だもんな!!」
同じ言葉を繰り返してふたりで笑いあう。
本当にまた会えるかどうかはわからない。
だけど信じていたい。離れていても通じ合える友がいること。
きっとふたりの出会いも遠い日の奇跡だったから…。
絢さんからのリク(4444)
アニメ版タカセツ。何だかクサいですな!!
台詞とか台詞とか台詞とか…(恥)
最終回を意識してみました。例のアレ。
イメソンはDEENの「夢であるように」
この曲のラスト好きなんですよ。