セイラン
Great Argus Pheasant (Argusianus argus)

鳥綱鶉鶏目キジ科。全長オス1.6〜1.9m、メス70〜80cm。東南アジア(マレー半島、スマトラ島、ボルネオ島)の森林地帯に棲息する大型の鶉鶏類。キジの仲間ではシチメンチョウ、クジャクに次いで3番目に大きい。オスは金属光沢のある赤銅色の羽毛と顔面の青い裸出、金色の光沢を持った目玉模様が無数に点在する長大な風切羽と尾羽が特徴。メスはオスの色調をややおとなしめにした感じで、尾羽も風切羽も普通の形状である(図はオス)。発情期、オスは草などを丹念に取り除いた「ステージ」でこの翼を盛大に広げ、尾を誇示し、鐘の音を髣髴とさせる大きな声で叫んでメスにディスプレイする。雑食性で草の実や木の実、新芽、昆虫等の無脊椎動物を食べる。
中国の空想上の鳥「鳳凰(ほうおう)」はこの鳥がモデルだとも言われる。名称も鳳凰の一種「青鸞(せいらん)」に因むもの。