ダチョウ Ostrich(Struthio camelus) 鳥綱駝鳥目ダチョウ科。全長1.8〜2m、頭頂高2〜2.5m、体重100〜120kg。アフリカ各地に棲息する現世最大の鳥類。 飛ぶ事は出来ないが、指の数が2本まで減少し（接地面積を減らしスピードをアップさせる為の適応と考えられている。尚、機能する指は1本）大腿部の筋肉が著しく発達した脚を持ち､最大時速80kmで疾走する事が可能。 オスは黒褐色と白､メスは灰色の羽毛を持ち､頸部と脚部は羽毛が少なく皮膚が裸出する。草原地帯に通常つがいで暮らす。潅木の葉や草などを食べる。繁殖形態は独特で､オスは優位メスを始め多くのメスと交尾し､卵はオスと優位メスのみが抱卵。育雛もこのペアのみが行い､複数のペアが雛を連れた状態で出会うと争いが生じ､勝ったペアが負けたペアの雛を連れ去ってしまう。これは複数の雛を同時に養う事で優位ペアの雛に対する被食の危険性を少しでも回避すると共に､強い個体が雛を庇護する事で生き残りの可能性をも高める為の適応と考えられている。繁殖力が旺盛で、肉や羽毛・皮革の利用価値も高い事から、世界各地で養殖される一方で、野生の個体群は年々数を減じている。