ハブ(ホンハブ)
Yellow-spotted Pit Viper (Protobothrops flavoviridis)

爬虫綱有鱗目(ヘビ亜目)クサリヘビ科。全長2〜2.5mになる。日本の南西諸島に棲息する国内最大の毒蛇で、世界の毒蛇の中でも5指に入る程の強い毒を有する。毒は所謂「出血毒」で、噛まれると直後から傷口を中心に細胞が破壊され(毒が元来消化液から派生したモノで、蛋白質の速やかな破壊により獲物の消化を容易にする働きがある為)、然るべき手当てが遅れると死に至る。血清が普及するまでは、棲息地では往々にしてハブによる死亡被害が多かった。平地から山地まで多彩な環境に棲息し、樹上でも地上でも機敏に活動する。餌は様々な小動物。特にネズミを好み、獲物を追ってしばしば人家にまで侵入する。人間を除けば事実上、沖縄諸島の生態系の頂点に立つ生き物である。肉は食用にされ、皮革は加工して様々な民芸品にされる。