アライグマ
Racoon (Procyon lotor)

哺乳綱食肉目アライグマ科。頭胴長42〜60cm、肩高23〜30cm、尾長20〜40cm、体重7〜8kg。北アメリカの森林地帯、特に湖や川の周辺の森に棲息する。適応力が高く、餌の確保が可能ならば砂漠や岩山、人間の居住区にさえも姿を現す。モノを器用に掴める5本指の前脚、特徴的な目の縁の隈取文様、リング状の縞が入ったふさふさした尾が特徴。木登りが巧く巣は樹上のウロに作る事が多いが、採食は地上で行う事が多い。雑食性で果物、木の実、小動物などを食べ、魚、甲殻類、カエルなどの水棲動物を特に好んで捕まえる。その際、視覚より前脚の触覚を頼りに餌を探す事が多く、その様が手を洗っているようなので「洗い熊」の名がついた。ペットとして非常に人気が高いが、実際は非常に向こう気が強く獰猛で、個人の飼育には向かない生き物である(我が国では土着の生態系への配慮から、個人での飼育は原則的に禁止されている)。アメリカでは狂犬病の媒介者としても知られ、一定頭数の「間引き」狩猟が行われている。