ジャガー
Jaguar (Panthera onca)

哺乳綱食肉目ネコ科。体長1.2〜1.9m、尾長70〜90cm、体重36〜160s。中央アメリカから南アメリカの森林地帯に棲息する。新大陸最大のネコ科猛獣。一名を「アメリカヒョウ」と言い、その名の通り外見はヒョウに酷似しているが、より骨太で相対的に尾が短く頭が大きく、斑紋が梅花状の中心に更に小さな班が入る事で区別がつく。住環境として水辺の森林を好み、通常は単独で行動する。吼え声、ネコのように喉をゴロゴロ鳴らす声、唸り声など様々な声で同族とのコミュニケーションを取ると言われる。様々な動物を獲物として狩り、バクやペッカリー、カピバラ等の齧歯類、アルマジロ、ワニやカメやヘビなどもの爬虫類、更には川に入って魚を捕らえる事もある。ごく稀に家畜を襲う事もあるが、人間には殆ど危害を加えない。然し冒険小説での誤ったイメージや、先住民族の宗教観に拠るマイナスイメージ(因みにジャガーの名はトゥピー族の言葉で「人食い獣」を意味する)から迫害を受け、また毛皮を狙われての密猟の脅威にも晒されて個体数は年々減少している。近年ではベリーズを始め、幾つかの国で保護の気運が高くなっている。