ミナミコアリクイ
Southern Tamandua (Tamandua tetradactyla)

哺乳綱貧歯目アリクイ科。頭胴長53〜88cm、尾長50〜55cm、体重3.5〜8.5kg。南アメリカ(ベネズエラからアルゼンチン北部、ウルグアイにかけて)の森林地帯に単独で棲む。近縁種のオオアリクイと異なり、樹上性で滅多に地上には降りない。地上で動く時は前脚の爪を内側に曲げ、甲の部分を地面につけてぎこちなく歩く。物に巻きつく力を持った尾、短く艶のある毛皮、小さく尖った鼻面が特徴。毛色は一様な明るい褐色から暗い褐色まで多様性に富み、一部の個体では胴体の部分にベストを着込んだような濃い斑紋がある。主に樹上性のアリやシロアリ、ハチなどの昆虫を捕食する。活動時間は個体により夜行性から早朝性まで幅があり、大体8時間周期。樹洞を巣にして1度に1頭の子を産む。
近縁種に、よく似た姿をしていて胴体の斑紋がより鮮明なキタコアリクイ(Tamandua mexicana)が居るが、両者は同じ種だとする意見も根強い。