カンムリヅル
Black Crowned Crane (Balearica pavonina)

鳥綱鶴水鶏目ツル科。全長1〜1.05m、翼開長1.8〜2m、体重3〜3.5sほどの中型のツル。アフリカ(セネガルからガンビア、スーダン、エティオピアにかけて)の草原地帯に棲息する。ツル類の中では割と原始的な種類で、一度の産卵数が他のツル類より多い(平均3個。他種のツル類では多くても2個)事、木の枝に止まる事が出来る(他種のツル類では湿原を歩く為に指が長く握力が相対的に弱くなっていて、木の枝を握って止まる事が出来ない)等、通常のツル類とは異なる特徴を持つ。最大の特徴は麦藁色の独特の冠羽と、独自の染め分けになった体の色。繁殖期はつがいで、それ以外の時期は大規模な群れで暮らし、地上性の昆虫や小魚、植物の種子などを餌とする。沼沢地の中に植物の茎を用いて大きな巣を作って産卵・育雛する。
この種及び近縁種のホオジロカンムリヅル(South African Crowned Crane/Balearica regulorum)は姿かたちが美しいので、動物園でもしばしば飼育される。