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タージシング

諸君 私はタージが好きだ
諸君 私はタージが好きだ
諸君 私はタージが大好きだ

カリーが好きだ タンドーリチキンが好きだ カラアゲが好きだ チキンスティックが好きだ
チキンティッカカバーブが好きだ ナンが好きだ チャパティが好きだ ラッシーが好きだ カサカサが好きだ
高岡戸出店で 本店で 大門店で 新潟店で スリランカ店で 教室で 一家団欒の場であるはずの場所で 友達の家で 調理室で トイレの前で
この地上で食される ありとあらゆるカシミールカリーが大好きだ
予約席にならんだ 遠征隊のキチガイどもが 逝ってきますの声と共に 地獄へ突っ込むのが好きだ
香しいタンドーリチキンを 口へと運び噛みしめたときなど 心がおどる
隊員の操る ボールペンが フリーノートに足跡を刻むのが好きだ
悲鳴を上げて 燃えさかる口から 飛び出してこんとする激痛を ラッシーで掻き消したときなど 胸がすくような気持ちだった
凶器たるスプーンをそろえた カシミールカリーが 一斉に初心者を 蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の初挑戦者が 暴れ狂うカシミールカリーを 何度も何度もラッシーで抑制せんとしている様など 感動すら覚える
敗北主義の チキン野郎の残したブラックを グリーンレンジャーが平然と平らげる様などはもうたまらない
泣き叫ぶ初心者達が 私の振り下ろしたスプーンとともに どんどん消えていくカリーに キチガイを見るような視線を送るのも最高だ
哀れな挑戦者達が 僅かなる免疫で 健気にも戦っているのを タイムラグの後にやってくる恐怖が タージをナメタ心を木っ端微塵に粉砕したときなど 絶頂すら覚える
学校から駅に向かうバスの中で消防に 揉みくちゃにされるのが好きだ
必死に駆けつけた駅で 三分前に電車が出てしまったのを知ったときは とてもとても悲しいものだ
戸出に着いたとたん方向感覚が 殲滅されるのが好きだ
身体に入り込んだカシミールにやられ 帰路地べたを這い回るのは 屈辱の極みだ

諸君 私はタージ遠征を 至高の奇行タージ遠征を望んでいる
諸君 私に付き従うタージ遠征隊諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なるカリーを望むか? これ以上のない 翌日花摘みで大変なことになっちゃう様なカリーを望むか?
消化器官の限界に挑み 三千世界のノーマルカレーを殺す 嵐の様なカリーを望むか?

ブラック!! レッド!! グリーン!!

よろしい ならばタージ遠征だ
我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとするスプーンという名の凶器だ
だが このテストという闇の底で 半学期の間 堪え続けて来た我々に ただのカシミールではもはや足りない!!

グリーンを!! 一心不乱のグリーンを!!

我らは僅かなる附高生 十人に満たぬ頭弱に過ぎない
だが諸君は 一騎当千のスパイス中毒者だと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力1万と1万人のキチガイ集団となる
我々が忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている痛覚を叩き起こそう
スプーンをつかんで カリーを掻き込み 記憶を開けさせ 思い出させよう
連中に恐怖の味を 思い出させてやる
連中に我々の スパイス免疫を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの哲学では思いもよらぬ激痛カリーがある事を思い出させてやる
十人のキチガイ中毒者の戦闘団で 消化器官系を燃やし尽くしてやる