タージレポート外伝・登山レポート
はじめに。
皆様お久しゅう。
レポートという形で文章を書くのは約二年ぶり。日記ではやらない量の文章になります。
これはある喫茶店にまつわる体験記です。やっぱり全てはノンフィクション。
index プロローグ アクト1/2/3/4 エピローグ
プロローグ。 ▼
その名を聞いたのはたしか高校生の頃。タージにも回を重ねて行くようになっていたかと。
昔えらい人は言いました。
「そこに山があるからさ」
昔えらいジョニーさんは言いました。
「名古屋には甘い料理出すトコがあるらしいヨ」
その頃既にネットではググればレポートが出てくるような存在。
それらの文献を読んで思った物です。これがタージの対極の存在か。
その名は
重食喫茶「マウンテン」
アクト1。〜瘋同志〜 ▲▼
もう1年も前のこと。ある男が言った。俺は名古屋大の院に行くと。
楽観視はしていなかった。
だが彼は見事にやってのけた。まさに賞賛に値することだった。
それは同時にベースキャンプを名古屋の霊峰に構えたことを意味するのだった。
そしてこの夏。看護学生の弓道大会が名古屋で開催されることになった。
1月前、テスト勉強で苦しんでいたときふとそんな話を彼にふったのを覚えている。
よかったら泊めてくれ。どうせだから名古屋を案内してくれと。
俺の曰く「名古屋というとマウ○テンしか思いつかない(;ノ∀`)」
彼の曰く「黙って連れて行こうかと思ってた。」
流石主将殿だぜorz
ということで高校時代の剣道部主将にしてタージ遠征隊員K氏が今回の道先案内人。
朝一に看護学科の方々のバスに便乗して遙々名古屋までやってきた俺は彼のアパートに転がり込んだのでした。日付が変わる頃に。
いやー、向こうさんも忙しいから。バス停で小一時間待ちぼうけしてたよ。
遠征隊員は待つのに慣れてますからね。遅刻とか。遅刻とか。臨時休店とか。城端線とか。あと遅刻とか。
あ、雨中行軍も任せとけ。
アクト2。〜賢者は歴史に学ぶ〜 ▲▼
タージへ逝ったときは某宣教師の話を漏らさず聞いて闘い方を研究したものです。
命の水のラッシーのこと。死の水のこと。チキンスティックが旨いこと。
かのマウンテンは更にメジャーなだけに、多くの先達による記録がネット上には数多く残されています。
三色カリーがそうであったように、マウンテンの甘口メニュー群も我等の浅はかな経験、ていうか常識を大きく越えることでしょう。
人柱先達の貴重な記録をもって挑むべきなのです。
ということで寝る前にこのサイトでまずメニューを研究。
…まぁどれもこれも酷そうだということはわかった。
次に同サイト内の登山指南書という貴重な文書を読む。素人二人で山に挑むのだから出来る限りこれに従わねば。
>☆ 登山は極力大勢で
> なお、我々が推奨する最小パーティは4人である。
orz
>☆ 登山パーティーには大食いかベテランを配すべし
>従ってパーティの中に1人で2人前以上食える大食漢か
>山のメニューを食べ慣れたベテランを混ぜることを推奨する。
orz
助けてひげの人。
もう遭難しそうなんですけど。
しかし多くのことを学べました。
アレなメニューと同時に普通のメニュー=救いの品も注文すべきである。
かき氷は4人前っぽいから今回はパス。
クリームとかは大事にすべし。
タージと同じくスピードと気合いが重要。
そして体調は万全に。
っつーことでおやすみなさい。
アクト3。〜死の霊峰〜 ▲▼
目覚めると10時を回っていた。
なんだかんだで疲れてたしな。積もる話もあったんで遅かったし。ひげの人の行く末についてとか。
ふと携帯を見るとそこには部の同級生からのメールが。
…救難信号でした。
つか遺書?
時刻は1時間ほど前になってました。
先輩の車で名古屋入りした彼ら一行三名は音に聞くマウンテン登山に挑み
甘口抹茶小倉スパ→これは食べ物じゃない
辛口かき氷→未知の領域の味
という、昨晩我等が禁忌枝と想定していたメニューにピンポイントで突撃し、救いの品も無く…
こ の 者 、 遭 難 確 認
まさに悲劇が起きていたのです。山の恐ろしさの片鱗を早くも知ってしまいました。
やはり準備の無い登山は死を意味するようです。
覚悟を改め山への登山電車…いや、地下鉄名城線に乗るのでした。
ほどなく最寄り駅に。K氏は、噂に聞く山がかなり近くにそびえていて驚いたものだ、と宣っていました。
そう。閑静な住宅街に突如現れたあの看板。
そびえ立つ山。
「氷」の一文字のなんと凶悪なことか。。
中に入ってみると、流石去年改装しただけあって綺麗な店内。
きっとこれだけ見ればおしゃれな喫茶店だよね。
奥の方に座るとメニューを開き、検討を始める。
予定通りアレな品を一つと、普通…と考えられる品を一つと。
普通の品の方はまず無難な名前のもの。名前からアレなかんじのはどんなものが出てくるか得体が知れない。
とはいえここはマウンテン。普通の名前でもとんでもない罠が潜んでいることもあるらしい。
アレな方は当然甘口ということにしていたので、辛そうなものなら相殺できるかもという期待も込めつつカレーピラフに決定。
なんか名前も無難だし。
で、問題の挑戦の一品。
事前調査では最も安全ぽいのがお汁粉スパ。ヤバさが実証されてしまったのは抹茶小倉スパ。
これらの間をとるということで
甘口メロンスパに決定。
さてどうなることやら。
アクト4。〜それは危険色〜 ▲▼
オーダーからしばらく
フォークとスプーンが二組ずつ運ばれてきました。
店側は最初から集団戦を想定している…!
最初に来たのはカレーピラフ。
見た感じ普通のカレーピラフっぽい。
大きさ以外は。
ばっちり二人前だよなこの大きさ。
そう。ということは次に来るアレもこの大きさなのです…
甘口メロンスパ。
禍々しい色。来た途端隣の席のおっちゃんが驚いてたもん。
そして立ち上る湯気。
甘ったるい臭い。
上に乗ってるのはクリームです。生クリーム。
この時点で、メロンパンに近い物があるかな…と思いました。
が
メロンパンは美味しい食べ物だった。
とにかく戦闘開始。
一応味としては前述の通りメロンパン風味だとご想像下さい。
しかしこれは間違いなくスパゲッティ。太い。練り込んだのか漬け込んだのかしっかり味のする麺。しっかり緑色。
明らかに怪しいパウダーがまぶされていて、これもなんか甘い。あれはチーズではなかった…
でもってアツアツのメロン。冷えたのが食べたかった。
最初は勢いに任せて、三口ぐらい食べてカレーピラフを少々ってとこだったのですが。
徐々に鈍るペース。埋まってくる胃袋。カレーピラフの分まで胃袋内容量は消費されるところが罠、、
半分くらいからがキツくなってきた。
そしてついには
口の中に含むだけで吐き気を催す状態に…
味とかそんなん超越した何かかあった。
たまに前を見るとK氏も同じ状態、、
カレーピラフも効果が薄れてきて、ほとんどすぐ水で流し込む。
こうなるまで。
ついに登頂成功。
だがしかし
下げて貰うまで我等をむしばむメロンスパの残り香。
いや、洒落にならんレベルでしたよ、、
カレーピラフの残りをついばみつつ、重い胃袋を抱えてしばらく動けませんでした。
そうしている間にも周りでは悲劇が。
わりと無謀な注文をしたっぽい一団(一家?)が皿が運ばれてくる毎に静かになっていったり…
彼らの末路を見届ける気力はありませんでした。
さて、やっと立ち上がり、会計を済ませる我々を
厨房からの甘い香りと2皿の抹茶小倉スパが見送ってくれました。
アレはこの後誰かを沈めるのだろう…
エピローグ。▲
一週間後…
そこには元気にブラックカシミールカリーを食す俺の姿が!
俺「同志K氏には本当に感謝しています。もう無茶な山の登り方はしないよ…」
だが山にはまだ数々のメニューが控えている。
…けど勘弁www
かき氷は一度見てみたい気もするけど。食べられる自信はない。