※R15程度の性描写あります注意。30歳と15歳。もうくっついてる。
※先生が何だかアレですすいません…。
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例えば、バイトから帰って汚れた足を洗っている時とか。
例えば、湯屋からの道、「明日の朝飯どうしましょうねえ」なんて話してる時とか。
普段はそんな素振りも見せないくせに。
休みに二人っきりになったっていつも通りの飄々とした顔で別々の布団に入るから、やきもきしたおれから近寄って誘うくらいなのに。
時々こんな日常の折に、全く読めない間で、
「お前が欲しい」
なんて言うもんだから、その度におれはひどくびっくりしてしまうのだ。
「……あ、やだ、せん、」
先ほどから脚の間でしつこく蠢いている髪を抗議の意味で引っ張った。
今日は何がきっかけだったんだろう。確か造花の内職を二人で終わらせて、片付けた時に「きり丸、お前指が切れてるぞ」と言われた。見ると左の人差し指に血が滲んでいて、「おれとしたことが不覚だ」ととりあえず唾をつけようとしたら「一応薬塗っておけ」と薬箱を取り出し手招きされた。
大げさだとは思いながら手を差し出し、先生の武骨な指に掴まれる。手当てをされながら「先生結構器用なんだよなあ造花の出来も綺麗だし宛名の字も上手いしオムツ替えだって素早いしまあおれが無理やり慣れさせたところもあるけど。そういえば明日は子守のバイト2件入ってたっけ上手く調整すればあと1件いけるよな後で探しに行こうかな」ってぼんやり考えていたら箱を仕舞う音がして、ああ終わったのかと顔を上げたらすぐ目の前に先生の顔があった。
一体この流れのどこに発端があったのか思い返してもわからない。
「せんせ、もう、ちょっとしつこい、て」
さっきからずっと肝心なところは避けて回りばかりを責められている。袴は脱がされたけど下帯はつけたままなんて格好だから恥ずかしくて余計に息が上がる。自分で脱ごうとしたら止められて、上から舌でなぞられたから小さく悲鳴を上げてしまった。
普段おれから仕掛ける時は結構余裕もあるし積極的に動くんだけど、こんな時は動揺を引きずってとにかく恥ずかしくて流されてしまって調子が出ない。そこが少し悔しい。だって昼ですよ外明るいですよ誰か来たらどうすんですかとか、「お前妙なところは常識的なんだなあ」とか胸吸いながらしみじみ言わないで下さいよ全くもう!
いや嫌じゃないんだけど、いいんだけどすごくイイんだけどだっておれ先生のこと大好きだし、こういう時いつもと違って先生少し怖いけどでもそれもちょっといいっていうか、ああおれほんとに何言ってんだろ。
気持ち良過ぎて訳がわからなくなってしまうから、きっとそこが少し嫌なんだ。
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互いの欲を吐き出して暫く息を整えた後、簡単に身支度を済ませると先生は「少し膝を貸してくれ」とおれの膝に頭を乗せた。まだどうも力が入らず、「後で返して下さいよ」って嫌味もいまいち決まらない。
格子から差し込む陽は赤くなっていて、それが眩しかったのか先生は横臥に姿勢を変えた。
何だか子守相手の子供みたいだ。
「先生と生徒」から所謂「恋仲」になってから一年くらい経って判ったことに、この大人は結構甘えただ。あと意外と執着が強い。「先生」である時はやっぱり先生なんだけど、ふとした時に子供っぽいんだなあと思ったりする。例えばどんなに細かく刻んでも食事に入ってるカマボコを一つ一つよけてるところとか。それはちょっと違うか。
でも子供はこんなことしないもんなあ。
最近どうも頓にやり方がしつこくなっている気がするのは気のせいだろうか。
はたと思い出す。
そういえば、前に寮で夜に集まって皆で猥談をしていた時があった。
おれは色々今更な内容だったので基本混ざらずに時々茶々を入れながら帳簿をつけていたけど、同じように輪に入らず本を読んでいた庄左ヱ門が、
「10代は衝動、20代は安定、30代は技巧なんだって前読んだ本に書いてあったよ」
といつもの冷静な口調で突然言ったから、全員が目を丸くした。
「庄左ヱ門がそんなこと言っちゃだめええええ!」とか「お前何の本読んでんだよ!」とか、軽く部屋が阿鼻叫喚だ。
またそこに騒ぎを聞きつけて「お前らまだ起きてるのか!」なんてこの人が現れたからおれを除いた全員の視線がまじまじと先生に集中してしまって、唯一先生との仲を知っている乱太郎はバツが悪そうにこっちを見るし、しんべヱと喜三太の天然コンビがうっかり質問しようとするし(流石にそれは金吾と伊助によって阻止された)(ちなみに団蔵と兵太夫は煽っていた)あの時は結構居たたまれなかったっけなあ…。
思い出し、なるほどつまりこのねちっこいいやらしさはそういうことかと納得する。思い出すと言えば昔「中途半端の半、助平の助」って言って殴られたこともあったっけ。
あの時は冗談だったけど実は図星だからあんなに怒ったんだなとこれまた納得した。
人の膝を陣取ってウトウトし始めた先生にちょっと腹が立って、おれも結構大変なんですけどーって相変わらず手入れの悪い髪を手櫛で引っ張った。
少し眉を潜めた横顔は悔しいけれどやっぱり男前で、見つめてたら何だかまたムラムラきてしまったので誤魔化す為に少し膝を崩す。
しょうがないよなー。だっておれやりたいざかりの15だし。
「あ、白髪発見」
探っていたほつれ毛の中にぽつぽつ混じる白いものを見つけた。
確かにもう出てきてもおかしくない歳だろう、もしかしたら自分たちの悪行のせいかもしれないけれど。
そこは薮蛇だから敢えて触れないでおこう。おれも大人になったもんだ。
そのままの体勢で「抜いてくれえええええ」と膝の上から唸り声。
「くれ」という言葉に無視して更に探っていると、「…抜かせてあげるぞ」と言い直してきた。
それがすごくかわいかったので、「いりませんよ売れないし」って笑いながら一本抜き取った。
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えっ何コレ白髪END?(汗)
いやでも30にもなりゃそりゃ一本や二本出ますがなっつう。ね…。家系もあると思うけど…。
きりちゃん5年生くらいですかね。
らぶらぶいちゃいちゃとちょこっとえろすが書きたかっただけなんです…失礼しました…。