スキーによる峠越えのギア

自転車の世界では「峠越え:パスハンティング」というジャンルが確立しており、かなりのファンがいるようです。
冬季通行止めになる豪雪地の車道をスキーで峠越えすることは、豪快な滑降とは一味違ったスキーの魅力があり
なかなか興味深く楽しいものです。
私が峠越えに使用するギアを紹介します。
通常の山スキーではバンディットライトとデナリを使っていますが、カービングのギアについては他にいくらでもうんちくを
語ったサイトがありますのでそちらにお任せします。
私が紹介するのは、現在ではほとんど見かけない「登山靴スキー」のギアです。

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車道をトレースすることが多い場合は、そんなに困難な滑降は出てきません。スキーブーツでは重く、オーバースペックで歩きにくいだけです。
軽快なテレマークも良いのですが、テレマークブーツは雪のない道路を歩くにはつま先のコバが邪魔になり案外歩きにくいものです。交通機関の終点まで雪があるのならテレマークも良いのですが、除雪された道路を歩く部分が多い場合はテレマークは良くありません。どろんこ道をテレブーツで歩くと、ピン穴やコバの傷みも心配です。一番よいのは登山靴です。
最近ではほとんど見かけなくなった「登山靴」&「スキー」の組み合わせが最高です。アプローチが除雪されてぐちゃぐちゃになった車道でも、泥道でも足元を気にせず歩けます。もともと雪道をあるくための靴ですから、1時間や2時間の歩行でも平気でしょう。

問題は
登山靴が固定できるビンディングが最近ほとんどないこと。
スキーの滑降に向いた登山靴が少ないこと。
です。
ビンディング
最近のビンディングはほとんど登山靴を固定することができません。私はジルブレッタ404を知人に譲ってもらい、スポーツ店で在庫処分になっていたレディスの軽量ゲレンデ板(カービングではない!)に自分で取り付けました。林道を滑るだけであればセーフティ機能もそんなにシビアでなくてもよいのでジルブレッタ300が欲しかったのですが、さすがに見かけなくなりました。

靴は革のマインドルスーパーマッターホーンです。購入したのは1983年ころで、冬山靴として購入したのですが、すぐにコフラックのプラブーツを購入してしまい、ほとんど軽量なプラブーツを使っていたので、スーパーマッターホーンは床の間に飾っておく状態でした。
プラブーツは酷使に耐えられず、10年ほどで崩壊したのでそれ以降時々冬山で履くようになり、出番が出てきました。
近年の経年劣化するような素材の靴と違い、20数年経過した今でも美しい光沢を放ち、形も崩れず、底がはがれるようなこともなく、たいしたものです。
しかし、片足で1.5kgと重く、体力のない私には少々負担になってきました。

悪いルートでは足を高くあげにくいのでつらく、足をずり出せばよい、山スキーでの出番が多くなりました。
山スキー用に設計された靴ではありませんが、ジルブレッタとの相性はよく、外れたことはありません。滑降は非常にバランスをとるのが難しく、私は未圧雪ではボーゲン程度しかできません。(ゲレンデなら緩斜面パラレルならなんとか)

板はゲレンデ用のレディスの軽い板を在庫処分品から入手し、自分でビンディングをつけました。ウロコ板でもう少し幅広のものがあればラッセルにも威力があり良いのではないかと思います。

このギアを使用した、峠越えのようす。

関田山脈の平丸峠
道路をスイースイーと進んでいきます。楽しいでしょ

このような平坦道路を歩くには最高です。
でも背後にみえるような山の中に入った途端に転倒します(笑)・・・・


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