シーズンオフ2011
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山は雪のあるときがいちばんです。もちろんスキーができるからです。でも雪がなくてもそれはそれで楽しいです。雪がなくなってからの山行は、大げさでない方が好きです。
お金がかからず、時間がかからず、それでいてそこそこ充実感があって、シンプルな行動を善しとします。
できれば、その日思い立ったらデイパックをつかんで家を出るようなすっきりとした山行がいい。


地吹雪の稜線直下 富士山がお見事 もうすぐお正月だぜ!


小仙丈から仙丈ヶ岳
南アルプス 仙丈ヶ岳(3033m) スキーでない冬山
2011年12月29日(木)、30日(金)
あけましておめでとうございます。

3年連続で年末には仙丈詣でになった。それでもまだ冬はピークまで登れていない。
昨年は頂上直下まで到達しながら、暴風雪に阻まれて下山した。
「冬の3000m峰に単独で登る」はずっと課題だったのだが、体力的にはだんだんきつくなってきたのは事実。成功しなきゃ成功する方法で取り組むべきではないか・・

1日目はできるだけ余力を残すつもりで、長い河原歩きをこなし、ゆっくり八丁坂を登り、長衛荘へ。いつものとおり快適で居心地のよい小屋でくつろぐ。

2日目、予報では晴れるはずだったが、4時半に表に出てみると小雪が舞い、ときどき強風が吹いている。北沢峠でこうだから上部は荒れているにちがいなく、覚悟を決めてヘッドランプをつけ、5時に出発。

大滝の頭で夜明けを迎える。次第に青空になってきて、富士山、北岳が姿を現すが、強風は相変わらず。稜線でゆっくり休むのはまず無理なのでここで食料を食い、アイゼンをつけ、ツェルトをすぐだせるよう、袋からだしておく。いざ、3000m超えに突入。
私が今日の一番のりだったようで、時折現れる吹き溜まりでは膝くらいのラッセルを強いられる。去年と同じだ。違うのは快晴で見通しがきくこと。これだけで安心感が違う。

ラッセルで少々疲れてペースが落ちてしまい、頂上直下では2人組に抜かれる。先に人がいると安心感がある。まっすぐ歩けないような強風の中、9時20分、仙丈ヶ岳山頂に到達。
昨年は数メートル先も確認できないような猛吹雪だったが今日は風が強いだけ。冬山で風が強いのはいってみればあたりまえだが、強風にさらされているだけで体力を消耗するので、早々に下山にかかる。

長衛荘に立ち寄り、暖かいうどんを注文する。腹ごしらえできたところで戸台に向けて長い河原を下山。戸台には16時40分着。あと30分もすればヘッドランプが必要になる時間だ。ほぼ12時間近い行動、さらにところどころラッセルもあり、正直、楽ではなかった。

仙丈は危険箇所が少なく、入門編の冬山といわれている。それでも私にとっては十分てこずらせてくれた山だった。南アルプスの女王といわれる仙丈ヶ岳、「女王様」はやはり少々気難しくヒステリックなようだ・・・

権現岳の東壁 これが滑れたのか?!


権現岳の稜線から東壁スラブを覗き込む 写真では緩く見えるが50度ほどの傾斜
頸城 権現岳と鉾ヶ岳
2011年11月5日(土)

頸城を歩いていると、どこからでもドームのように自己主張する、鉾ヶ岳を見ることができる。
個性の強い山なので、ぜひ一度は行ってみたかった。グリーンシーズンの山案内も一段落したので、プライベート山行として鉾ヶ岳を選ぶ。

周囲をスラブに囲まれた岩山であり、どこから上っても標高差1000m以上は登らないといけないのは、さすが頸城の山だ。

柵口から見上げる権現岳(左)は絶壁のようにそそりたち、普段穏やかな山を見慣れていると、恐怖心さえ起こさせる山容である。

東壁のスラブは1986年、山ろくの集落を雪崩が襲い、13人の犠牲者を出した「柵口雪崩(ませぐちなだれ)」の発生した斜面である。確かにあそこから雪崩が落下すれば柵口まで突っ走ることもあるかもしれない。しかし信じがたいことだがこの東壁、2006年に故新井祐己氏によってスキー滑降がされている。
最近では上越のクライマーがルートを開拓しており、何本か完登されているようだ。そういった史実を聞いていると、単なる里山とは思えない強烈な存在感を放つ山なのだ。

紅葉はすでに終盤で、稜線付近はすでに冬枯れの様相だ。登りはのっけから急登で、一般登山道とはいえ、鎖、ロープの連続である。

登るときはさほど感じないが、帰途の、権現岳からの下降は、中空に飛び出していくような感覚の、度肝を抜かれる急降下だ。久しぶりに手ごたえのある山で、下山後の柵口温泉が、心地よかった。

東壁はともかく、柵口から湯沢川を上り、鉾ヶ岳からスキー滑降された記録がある。これは機会があればぜひトライしてみたい。



わかりにくいが左下は目もくらむ渓谷!
秋山郷魚野川水平歩道 (東電歩道)
2011年10月16日(日)

来週お客さんを案内するので、状況を見に行く。

小黒部峡谷といわれるこの道は、紅葉の時期にはとても美しく、黒部下の廊下のような雰囲気も併せもっており、なかなか楽しめるコースだ。

野反湖から踏破できれば満足感もひとしおだが、お客さんの日程からプランすると、秋山郷切明からどこかめりはりのあるところまで往復する、というのがよさそうだ。

今日は妻をモニターに連れていく。

紅葉はちょうど最盛期で、馬の背トンネルまでの往復が時間的にもちょうどよさそう・・・


小仙丈から仙丈のピーク
南アルプス仙丈ヶ岳 3033m(小屋泊まり夏山)
2011年8月12日(金)〜13日(土) 山川、H岡

南アルプス仙丈ヶ岳は因縁の山である。
過去3回計画したが、いずれも登頂できていない。全部冬季だったためもあるが、「初心者向け」といわれながら、これだけてこずらせてくれる山もない。

一昨年病気で亡くなった、友人の写真家、中山秀幸氏が好きだった南アルプスを、友人と訪れることにした。彼は私と違い、中山との付き合いは長く、親しくつきあっていたんだが、日ごろの罪業も私以上である。
北沢峠周辺は、「山ガール」風の女性も多く出没し、2人ともニヤニヤしっぱなしである。こんな2人が聖域 仙丈岳に迫ると中山の怒りが制裁となってくだるかも・・・・

実はこの友人には借りがあるので、小屋台とバス代を私が払って清算しようというもくろみである。北沢峠までバスが入るこの時期、日帰りもできるんだが、とても居心地のよい長衛荘に一晩お世話になることにした。

借金も返し、ひごろの罪業も清算されたか、とてもよい夏山を楽しむことができた。

標識設置を手伝ってくれる男子 面白くて仕方ないようだ
小学生をガイドする
関田山脈 鍋倉山巨木の谷
2011年7月20日

今日のお客さんは地元の小学生。
最近飯山市の小中学校は集団登山で高山にいくのをやめ、里山をあるくようになった。子供たちを案内することはとても楽しい。
中学生くらいになると、特に女子は大人のおじさんには少々距離をおいて接するものだが、小学生はまだまだ遠慮がなく、素直の塊である。

わからない植物があれば、そでを引っ張って「ねえねえせんせい、これなに?」の連発で、人だかりができてしまうのである。
(おれは「先生」と呼ばれるのは生まれて初めてである)
山ナメクジも大人だと「きもちワルーイ」と遠ざかってしまうんだが、しゃがみこんでジーっと見ている。

今日は、巨木の谷のぶな、「森姫」「森太郎」をみせた。今年、枯死の診断がくだった「森姫」を見る子供たちの目は意外なくらい、真剣である。これからこの森を守っていく子供たちに、ウチの裏山もけっこういいじゃん、そう感じてもらえればうれしい。

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ちょうどニッコウキスゲ花ざかり
カヤの平 北ドブ湿原
2011年7月16日

松本の旅行会社から、「北信で手ごろなトレッキングルートはないか」と相談を受けたので、個人的に気に入っているカヤの平を提案した。

案内を依頼されたので、下見を兼ねて出かける。山なれていない人の感想も聞きたかったので妻をつれていく。ちょうどニッコウキスゲの最盛期だったようで
戸隠よりも面白かったよ
とのことだ。
帰り道には馬曲温泉でお風呂!
花も多く、中高年の方には楽しんでもらえるコースのように思う。

お客さんは女性の方が多いので、モニターとして妻の意見は貴重。

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宝きょう印塔跡 神秘的な雰囲気ただよう

開放的な鏡池 戸隠連峰が姿を現してきた

にぎわう奥社参道

戸隠高原ささやきの小径 

長野周辺の、山ろく歩きを案内してほしいと依頼されたので、戸隠高原の「ささやきの小径」から鏡池までのトレッキングを提案したところ、嬉しいことに採用してもらった。
よい案内をしたいので下見にいく。

最近、戸隠の奥社は、パワースポットブームと、吉永小百合さんのJR東日本のコマーシャルに登場したこともあってすごい賑わいである。

そんな中、せっかくガイドがつくのだから少々マニアックな場所を入れようと「宝きょう印塔跡」を見に行く。ここは修験者がまずここで写経をしてから修行に入ったといわれ、もっとも気が強いパワースポットと言われる。残念ながら私のような凡人には感じることができないのだが、神秘的な雰囲気をもつ場所ではある。

参道周辺の賑わいは少々うんざりなので、静かなここはなかなかよいかもしれない。鏡池の周辺も調査し、案内の準備は万端。あとは天気がよければよいな・・・



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