このゲームを知っている人が、果たしてどれくらいいるだろう。そんな感さえ覚えさせるほど、日の光を浴びた日数は少なかった。でも僕は、ギターシュミレーションゲームとしては、KONAMIの「GUITAR
FREAKS」なんかよりよっぽど面白いと思った。「ギターはやっぱこうでなくっちゃ!」とも思った。それぐらい、このゲームは本物のギターを忠実に再現していた。
GUITAR JAMの最大の特徴、それは「本物のギターを弾いてる感覚でゲームが出来る」ということだ。まず、このゲームはギターシュミレーションだから当然ギターに似たコントローラーを使う。このゲームのコントローラーの最も特筆すべき点は「ゲームのはずなのに、本物っぽい」こと。理由は構造にある。まず第一に、このコントローラーにはフレットが12個ついている。第二に、アームレバーがついている。そして第三に、ミュートスイッチがついている。これだけでわかるだろう、「本物っぽい」ということが。確かに本物のエレキギターにはフレットは最大で22個もついている。それに比べたら全然少ないが、これはおそらく操作性上の問題だ。フレット数を多くすると、ネックの長さをのばすか、フレット間の間隔を狭めることが必要になる。そうすると問題が発生する。ネックの長さをのばすとその分コントローラーが重たくなるし、フレット間の間隔を狭めると一般人にはかなり抑えにくくなる。ゲームというのは一般大衆に受け入れられることが大前提に無ければならないので、それを考える上で操作性というのは一番のネックだ。特にこのような特殊筐体のゲームにとっては。つまりそういった点で12個というフレット数は、操作性上最も適した数だったに違いない。アームレバーはまさに本物そっくりに作られているし、ミュートスイッチも、ギターの細かいテクニックを再現する上で最も適した形と配置になっていると思う。かなり完璧に近い形のコントローラーだ。ただピックレバーの形だけはGUTAR
FREAKSとほぼ同じになっている。まぁこれはしょうがないだろう。あれ以上改善の余地が無い。
話を戻そう。日の光を浴びる期間が短かったのは、もちろん人気が無かったからである。だがしかし僕はこのゲームで遊んで「なんだ、つまんねーじゃん」といった人に一言言いたい。あなたたちはGUITAR
JAMの本当の面白さをわかっていない!本当の面白さを知りたければEXPERTモードをやるのだ。そうすれば必ず「このゲーム、おもしれー」と言っていただけるはずだ!
一般大衆の心理的に、新しいゲームをはじめるときはまずはじめに「Practice」や「Normal」モードからはじめる。ある程度慣れてきたところで「Expert」モードの移行するのが常だ。どんなことでもそうだが、第一印象というのはそのあとの反応に大きく影響する。つまり、第一印象が「つまんない」であればユーザーは自然に離れてしまうのだ。僕も思うのだが、Normalモードははっきり言ってつまらなかった。しかし僕は幸運なことに、友達の影響でExpertモードからはじめた。だから面白いと感じることが出来たのだ。ではここで、GUITAR
JAMのプレイ方法について紹介しよう。
Normalモードは、画面に流れてくるピックポイント表示に合わせてピックレバーを引くだけ、という実につまらないものだった。これだったらギターを弾いてる実感もわかないし、確かにユーザーも離れてしまうだろう。しかしそのプレイ方法がExpertモードでは一変する。ピックポイント表示の下に小さく数字が書かれていて、対応するフレットを抑えて弾くようになるのだ。その中にはミュートやアーミングもとり入れられてくるようになる。まさに本物そっくりだ。左手をいちいち移動しなければならないので少々面倒かもしれないが、こうでなければギターシュミレーションとは言えないのではないか、と僕は思う。
どうだろうか。少しはこのゲームの面白さがわかっていただけただろうか。面白さを理解するには実際にやっていただくのが一番なのだが、今となってはそれも難しいだろう。もしもこのゲームを見つけたなら、Expertモードをプレイしていただきたい。必ず、もう一度プレイしたくなるはずだ。 |