2004年2月:GUNSLINGER GIRL 第3巻
 
 
 少女は機械の体を与えられた。それでも彼女は、あどけない子供でしかない。
 少女に与えられたのは、大きな銃と小さな幸せ――――
 舞台はヨーロッパ。首相府の直轄機関「公益法人 社会福祉公社」は、その名のとおり福祉を目的として、国内各地から幼い少女たちが集められていた。集められた少女たちは諜報員と二人一組のペアとなって行動し、銃の扱い、体術、射撃などを学んでいく。胸の中に、ほのかな幸せを感じながら。
 興味を持ったきっかけは、と聞かれれば、実は某アニメショップのフリーペーパーに載っていたのが始まりだったりする。その程度ではほとんど気にも留めないのだが、その記事はこの「GUNSLINGER GIRL」がTVアニメとして放映される、という内容だった。そして、そのキャスト陣に惹かれたのだ。「エッタちん」ことヘンリエッタ役が、ご存知南里侑香嬢だったのである。誰だって?ガンダムSEEDのスーツCD4で「暁の車」を歌った人です。
 メインとなるキャラは5人。先ほどのヘンリエッタに、リコ、トリエラ、クラエス、アンジェリカである。こんな名前の羅列だけで、わかる人にはわかってしまう物語の舞台。イタリアである。さらに彼女らの担当官である殿方ども。ジョゼ、ジャン、ヒルシャー、ラバロ、マルコー。みんなイタリア男性っぽい名前なのだ。現に、彼ら二人一組を表す「フラテッロ」と言葉はイタリア語で兄弟という意味だそうだ。
 少女たちはそれぞれに得意分野がある。使う銃もわりと決まっている。ヘンリエッタはフルオートのマシンガンタイプ。リコはセミオートのスナイパーライフル。トリエラはちょっと長めのセミオートライフル。クラエスとアンジェはわりとコンパクトなフルオート。使ってる銃の種類とかも実在のもので、種類もちゃんとわかってるんだけど、銃に詳しくない俺はそんなのわかりません。それと、彼女たちは護身用に一丁ずつハンドガンも持っている。エッタのはSIGらしい。あとはわからない。
 言ったかもしれないけど、俺は絵がきれいな漫画好きだ。絵がきれいというのは、タッチが細いということのようで、この「GUNSLINGER GIRL」もかなり絵がきれいだ。人物の細かな表情や仕草まできちんと描かれていて、感情や思考が絵を通してとても鮮明に伝わってくる。最近はこういった漫画が増えてきてとてもうれしい。もちろんストーリーにも惹かれないと熱心に読んだりはしないのだけれど。こんな漫画がもっと増えるといいと思う。
 ところで、5人の少女のうちで一番人気があるのって誰だろう?わりとみんな可愛いし、まぁ個性的な面々がそろってる分、好みは分かれるだろうけど。ちなみに俺はエッタとトリエラが好きだ。エッタはとにかくかわいいし、トリエラはお姉さん的なかんじでグッド。時折見せる顔を赤らめた表情もなんとも言えず。
 面白くて大好きな漫画なんだけど、連載が月刊誌だから単行本の発売が遅くて困る。電撃大王を立ち読みできるところなんてほとんどないから、完全に単行本待ちな状態としてはけっこうフラストレーションたまるんだよね。その分、発売されたときの興奮がかなり大きいわけだけど。
 
★GUNSLINGER GIRL 第3巻
  著者:相田 裕
  刊行:電撃コミックス(メディアワークス・角川書店)
  2004年3月15日 初版発行
  ISBN:4-8402-2622-9
  定価:550円(税抜)