モノカキコラム
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■モノカキVol.2   夏休み
 
(この文章は8月30日に書いています)

夏休みももう終わりですね。一学期が終了した時の弾んだ気持ちが、今は「あ〜あ、また学校か」との思いでしょうか。やり残した宿題も頭がいたいですね。時間は「たっぷりあると思っていたのに」という心境でしょうか。

少しだけ僕の時代の話をしましょう。
中学生の時の宿題の記憶は読書感想文ぐらいしかないので、小学生の時の話です。

僕が小学生の時は「絵日記」という宿題があって、毎日の出来事や印象的なことを絵に書いて、文章をつけて、おまけに天気も書く欄があった。
僕は「夏休みの自由研究」と同じぐらい嫌だった。いつもまともに書いたのは始めの3日間ぐらいで、あとは「きのうと、同じようなもの」と書いて提出した。もちろん家族旅行をしたこともあったし、毎日、海や山や川で遊んでいたし、書こうと思えばいくらでも書けたが、絵が下手だったし、何よりも馬鹿馬鹿しくて面倒だった。

ただし、8月31日だけは「僕のいる世界はそんなに変わらない」と書いた。

自由研究も5年生までは比較的まともにやっていたが、6年生にもなると"ネタ"がなくなってしまった。8月31日。追い込まれた僕は、その日の夜7時、懐中電灯を持って家を出た。
「光に集まる虫の数と種類」という研究をしよう、と思ったのだ。馬鹿ですね。しかも、ついでに「時間によって虫の種類は変わるか」という研究もした。とんでもなく馬鹿ですね。翌日、担任の先生は僕の力作、「自由研究」のノートをちらっと見ただけで、その後、何の感想もなかった。もちろん、絵日記も無視された。

もうひとつ。夏休みの宿題ではないし、僕の話でもないけれど、忘れられない思い出がある。
図画工作の時間で、身近にあるものを使い、その形を変えずに組み合わせて動物を作る、との課題が与えられたことがあった。次の図画工作の授業時間までに、各自そこら辺で拾った物を持ってきた。僕はまつぼっくりを使い、細い木の枝を刺したり、どんぐりをつけたりしてハリネズミを作ろうとしていた。
その時、僕の横の席にいたクラスメイトM男が、「先生、できました。」と言った。
先生「なんだ、これ?」M男は喜色満面の顔をして言った。「へびです。」
次の瞬間、彼は頭を叩かれていた。
それは縄を巻いて、木板の上に置いただけだったのだ。

その時、僕の左斜め後ろの席のY之は、ちょうど木板の上に長い釘を刺して、青いゴムホースをグルグル巻いているとこだった。

結構、ユニークな同級生が揃っていました。
 
 
 
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