久方ぶりに家に帰ったら、久方ぶりに見る顔がいた。 あの広く片付いた彼女の家と比べて、狭苦しいこの家に何を好き好んでくるのかは分からないが、彼は基本来るものは拒まない。 二つしかない椅子の一つを占領していた彼女はああお帰りと顔を上げた。
「ただいま。何か食べたか?」
「一言目がそれか明彦」
「それ以外になにがあるっていうんだ」
「…それもそうか。まだだ」
「わかった。今作るから待ってろ」
「待っている。そのために来たようなものだからな」
「お前な、俺のところに来るよりいいもの食ってるだろうに」
「たまには外食もいいものだ。そうだろう?」
外食っていうのか?これは。彼は狭いながらも片付いている台所に立ち、とりあえず何か飲むか?と問う。その姿に彼女は昔の友人の姿を思い出す。
この間食生活が荒れている学生を叱ったと言えば、彼女はなにをぬけぬけと、と腹を抱えて笑った。毎日牛丼ばっかり食べていたお前に言われたくないだろうなあその少年も。
= アニメを見ての妄想 妄想なので勘弁してください(虚空に向かって)
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