「完二ってさー」
「んだよ」
「こんなにお裁縫できるなんていいお嫁さんになれるよね」
「はぁ?何言ってんだお前。俺は裁縫馬鹿だから、裁縫以外は専門外だっつの。およめさんとやらは全部出来るんじゃねえの?」
「まあ、全員が全員そういうわけじゃないだろうけど、出来たほうがいいだろうね」
「まあ完二って料理とか上手には思えないよね」
「オムライスで人を殺すてめえには言われたくねえよ」
「あっひどい。それ言う?!っていうか死んでないもん、誰も!」
「そのうち被害者出るんじゃねえのか。俺はてめえよりゃ美味いもん作る自信ある」
「ひーどーいー。いいもん、誰か上手な人に教えてもらうもん」
「料理はリーダーが上手みたいだね。前にお弁当をちょっともらったことがあるんだけど、手馴れていたし」
「そういや一回食わしてもらったけど、あれは真面目にうまかった」
「えっずるい!なんで二人とも食べたことあるのにわたしだけないの!ひどーい!差別ださべつー」
「今度頼んでみたらどうかな?きっと喜んで作ってくれると思うよ」
「あの人本気で料理好きっぽいからなあ…菜々子ちゃんにお弁当頼まれたときもしょうがないなとかいいながら目がマジなのな」
「頼んでみる。ちょっと複雑な気持ちだけど。…それにしても男子チームのほうがお裁縫とお料理得意な人が揃ってるってどういうこと??」
「あはは本当だ。炊事洗濯掃除裁縫のうち2つはクリアしてるね」
「二人がうちにきてくれればわたし楽に過ごせるんだねー」
「絶対行かねぇぞ、そんなの!つうかもし行っても掃除洗濯は自分でやれよ!」
「えー面倒くさい。わたし掃除も洗濯も好きじゃないし」
「嫁にはなれねえな、お前。確実に」
「きゃーっほんとに酷い!今の聞いた直斗くん!完二ってば最悪!あ、クマ聞いてよ完二ってば…………どうしたのその格好」
「く、クマくん?どうしたんだいそれ」
「お、おいクマ。どこに服を落っことしてきたんだてめぇ」
「それが聞くも涙、語るも涙クマ。さっきクマがおいしくアイス食べてたら、小さな子供がどかんとぶつかったんだな。そしたらクマの一張羅にアイスがべちゃりといっちゃったクマ」
「…で?」
「そしたらどっからきたのかヨースケがすっとんできて"あっおまっクマ!なにこぼしてんだよ子供かお前は!?あーもーそんな無理やりこすったって落ちないんだっつの!今なら間に合う早くそれこっちよこせ!"とか言ってクマの服奪ってどっかいったクマ」
「花村先輩ってそんなマメな性格だったのか…」
「何言ってるだよ完二。ヨースケの綺麗好きときたらすっさまじいクマよー!趣味は掃除に洗濯クマ。特技は頑固な油汚れの染み抜き」
「…揃った」
「揃ったね」
「えっなにがクマ!?」
= 一年生三人 男性陣が揃えば一通りできてしまえばいいよ妄想。クマはにぎやか担当。
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