トップオブザフルーツバスケット


「ねえ神楽ちゃん、そこ銀さんの場所なんだけど」

「いま私が来たときには誰もいなかったアル」

「いや神楽ちゃんも見てたでしょ。銀さんそこで新聞読んでたの。で、今のど渇いて冷蔵庫まで行って帰ってきただけなんだけど。正味10秒くらいの出来事だよ?」

「いいえ知らないヨ。銀ちゃんが拾った新聞片手に甘ったるい牛乳飲みに立ち上がったとこなんて全然見てないアル」

「しっかり見てるじゃねえかてめええええ!!!」

「そんなに言うなら証拠見せてみろてめえ!」

「銀さんが15秒くらい前に食べてた煎餅が食べかけでそこにあんだろうがあああ!」

「いつの食べかけかわかったもんじゃないアル!」

「ついさっき新八が賞味期限が今日までだって渡したんだよ!お前見てただろうが!」

「…そんなん関係ないネ!人生早いもの勝ちヨ!」

「証拠見せろって言ったのお前だろうがよおー!」

「大体テレビを見ない奴がここに居座るのが問題ネ。ここはテレビを見るために存在するアル。よそ者はひっこんどいで」

「俺の俺による俺のための家で俺がどこにいようが自由でしょうが」

「これだから共栄共存が分かってない地球人は」

「わかったような口きくんじゃありませんよ宇宙人が」

「ワタシから見れば銀ちゃんのが宇宙人ヨ!まあ、ワタシがテレビ見てる横で静かにしてるなら場所を空けてやらないこともねえぜ。あと私のことをこれから女王様と呼ぶならな」

「よしきた王様ちょっとそっちずれてくれよ女王様」

「よしきた!ほらよ銀ちゃん。こっち足伸ばすといいアル」

「ちょっとあんたらさっきからなにをぎゃあぎゃあやってんの!そこ掃除したいんだからちょっとどいてよ」

「なぁにぃい!今せっかく二つの星の人間が手に手を取り合って共栄共存の道を手にしたというのに貴様あぁあああ!」

「神楽ちゃんそれ大げさすぎだから!ソファーひとつでがたがた言わない!はい!すぐそこどく!」

「おー今の掃除機は性能が良いのなーホコリセンサー付とは驚きだねー」

「あんたって人は人の話を」

「おおこのCMタレントって新八がお熱の彼女じゃねえの」

「あっそうヨ!この乳臭い顔は新八のお気に入りよ!今日のいいとものゲストアル」

「…てめえらいますぐそこから立ち退けええええええぇっ」
















「…女王様、女王様。その寛大なお心で惨めな僕に場所をお分け与えください」

「よしきた!新八、隣に座ることを許すアル」

「銀さん今日角のお菓子屋さんでイチゴ大福50円引きでしたよ。はい、お駄賃」

「よしきたァひとっ走り行って来るぜ!」




ひとつのベンチにぎゅうぎゅうに詰めて座る仲良しさん達or服から覗く傷跡 MOE!でした!
やっぱりこのひとたちはお互いうまい具合に相手を調子に乗せつつ共栄共存で暮らして言っていただきたいところです。万事屋からお子様二人が旅立っていったらきっと泣く(私が)。

リクエストありがとうございました!