しかしまたなぜに

同僚っていうのはさ、大切なものですね?

なんじゃ唐突に。同僚?

武藤と雉明なんだけどさ。俺はどうにももどかしい。

もどかしいとはなんじゃ、もどかしいとは。

二人の俺の中のイメージをそのまま伝えるとすると

うむ。

田舎に住んでるじいちゃんと年の離れた従妹が都会に住んでる自分のところへ遊びに来る。

…さっぱりわからん。

二人ともなんだかとっても心配つうこと。

それは分かる気がするのう。奴らはどこかズレておる。

じいちゃんはさ、

名で呼べ、名で。誰のことだかわからんではないか。

孫のことがほんとに可愛いわけ。孫の行動力に驚きつつもなんだか嬉しいわけ。それをストレートに伝えれば孫は喜ぶのにしないわけ。言葉が足りなすぎるわけ。物言いが若者には伝わりにくいわけ。

…老人じゃからな。

で、従妹は都会は実は怖いんだけど、親戚の俺が住んでるしじいちゃんも一緒だし頑張るわけ。元々気のいい子だからじいちゃんにお節介焼けるのが嬉しくてしょうがないわけ。

なるほど。それで。

これまでの登場人物はすべて現役高校生なのに、家族もののドラマ展開なのはなんでだろう。ラブコメディじゃないのか、普通。

昨日の"どらま"は確かにどろどろの愛憎劇だったの。浮気をした夫に妻はついに毒を盛ることに決めるのじゃ。

その昼ドラ的展開だと俺はどの役割なわけ。

うむ。コロシの現場にたまたま居合わせて犯人扱いされる間抜けな隣人といったところかの。

白さんは間抜けな隣人を誤認逮捕する間抜けな刑事さんですか。わかります。

誰が間抜けじゃ!

ってか今の話の流れからすると、雉明は浮気するのか!凄いな。誰とだろう。

武藤かのう。

ちょっとまって白さんそうすると雉明は誰に毒殺されるの。


















屋上でお互い視線も合わせず、正面を見据えて言葉を交わす封札師と白烏の様子をしばらく黙って眺めていた気のいい男は、ついに口をはさむことを諦めた。四六時中こんな会話をしているが、仲がいいんだよな?これは。















同僚がおじいちゃんと孫にしか見えない