指揮官が悪いと部隊は全滅する

「ドロップが残り3つ。チョコレートは2つ」

「ゼリーは?」

「品切れ」

「胡桃は?」

「ひとつ…あそういえばポポイ、あんたポケットにひとつ非常用持ってなかった?」

「そういや!さっすがねえちゃん。ほい、これで2つ」

「聖杯は?」

「品切れ」

「きついなあ」

「きついわ」

「きっついぜ」



オイラたちはどうもヘビのお化けに弱いよなとのポポイのつぶやきに、二人は強い同意をもって肯いた。前の奴にも酷い目にあった。魔力が切れた2人を庇うべく突撃した少年が丸呑みされ、残された二人が決死の覚悟で手に槍を持ち斧を持ち撃退したのはいつのことであったか。消化一歩手前で助け出された少年が見たのは泣きそうな顔の2人であった。着替えもってくればよかった!と文句を言いながらも駆け寄る彼女と、オイラ斧レベルが上がっちゃったぜと安堵の表情で軽口を叩いていた彼(彼女?)を良く覚えている。いや正直よく生きてたなあ。生死の境を彷徨ったのはその一度だけではないけれど。



頼みの綱のフラミーも母を奪われた魔物に似た巨蛇の住処には極力足を踏み入れたくないらしくポポイが渾身の舞と共に小さな太鼓を鳴らしても、その姿を現そうとはしなかった。

体力限界魔力擦り切れの状態で、どうやってフラミーに見つけてもらえる位置まで移動するか3人は頭を寄せ合い、こそこそと会議を続けるしかなかった。
しかし結論ははじめから出ている。


ぼろぼろになった服のすそを引きずって、ポポイが言った。


「さあちょっくら全力で逃げようぜ」


2人はその言葉に力強く同意を示す。そして会議をしながら溜めに溜め込んだパワーを発揮し、森の入り口までの道のりを全速力で駆け出した。



ランディは右腕で、プリムは左腕で号令をかけた3人目を抱えつつ。










wiiで聖剣2が遊べるようになるですって!?ちょっくらwii買ってきます。