巻頭言 

「福音の希望」 コロサイの信徒への手紙11823

聖書は、イエスキリストが果たされた偉大な御業について語っています。私たちの希望に直結する御業です。どんな偉大な御業がなされたのでしょうか?

1.神が人となられた

「イエスへの信仰だけでは救われない」という教えを広めるグノーシスと言う異端がコロサイ教会に入り込んでいました。彼らは、天使礼拝を行うよう命じ、肉体を持ったイエスは神ではないと教え、教会に混乱を引き起こしました。キリスト教の根幹を揺るがすような教えです。パウロは、「御子は初めの者」と語り、イエスこそ、時間的にすべてに先立って存在している神であり、すべての根源なる方であり、信頼すべきお方であると証言しています。神がなさった救いの方法とは、神が人となったということです。小さな子どもが迷子になって泣いていたら、大人は近づき、かがんで、子どもに判るように優しい言葉で、声を掛けます。神が人となられたのは、私たちに近づき、同じ目線となり、救う目的のためです。

2.十字架による贖い

人々は、イエスを都の外に追い出し、十字架につけました。これは、象徴的です。私たち人間の罪の本質は自己中心です。心の王座にイエスを迎える時、自分の判断ではなく、神の御心という基準ができます。そして、自分を肯定的に捉えることができるようになる幸いがあります。「初めの者」であるイエスが、十字架で死んでくださったことにより、被造物を贖って下さいました。 「神はお造りになったすべてのものを御覧になった。見よ、それは極めて良かった。」(創世記1:31) そのように語られる世界にリセットされるという約束です。想像もできないほどの素晴らしい約束に、私たちは喜ぶことができます。

パウロは、コロサイ教会の人たちに、イエスに対する信仰に踏みとどまり、贖いの希望を抱き続け、そこから離れないよう命じています。私たち一人ひとり、贖いの偉大さを確認しながら、その素晴らしさを伝えてゆく者となってゆきましょう。 

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2015年7月26日  (過去メッセージのリンク)
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