巻頭言 

「何事も喜んで」 コロサイの信徒への手紙1912

パウロは、コロサイ教会に、キリストへの信仰、愛と希望があることを聞いて、喜びました。彼は、さらに、この教会が成熟してゆけるように祈っています。私たちの教会を含め、神は、どのような成熟を願っておられるのでしょうか?

1.良い実を結ぶ

ギリシャ文化の特徴は「知」を重んじることでした。私たち日本に住む現代人にも通じる特徴ではないでしょうか?情報を得るほどに、成功に近づいてゆくという世の考え方があります。パウロが祈ったことは、‘霊’によるあらゆる知恵と理解によって、神の御心を十分悟ることができるようにという願いでした。神の御心を知ることは、私たちにとって重要な情報です。そして、神の御心を、具体的な愛で表わしていくように、私たちは求められています。キリストの言葉である「あなたの隣人を愛せよ」の「隣人」は単数です。具体的に言うところの「誰」という視点で、愛の行動を表わすことが大切です。

2.神による強さ

一般的に、無病息災が最も良いことであると捉えられています。一方、クリスチャンは、人生を違う見方で見ています。私たちは、困難な出来事を避けるのではなく、「根気強く耐え忍ぶように」命じられています。基礎工事に膨大な時間、労力、予算がかかった帝国ホテルは、関東大震災に見舞われても、ほとんど無傷だったそうです。多くの建物が倒壊、火災消失している中、その勇姿を現していた建造物を、人々は見て、賞賛したそうです。クリスチャンの忍耐も同様に、永遠に残る栄光のためにあるということです。

霊’は、私たちに神の御心に対する知恵と理解を与えて下さるだけでなく、具体的な行動に表わす力を与えます。さらに、私たちが、困難な出来事を乗り越え、永遠の希望を見てゆけるように導きます。聖霊によって、あらゆる必要な力を与えられ、神を喜び感謝する者となってゆきましょう。

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2015年7月12日  (過去メッセージのリンク)
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