巻頭言 

「恵みを知ったとき以来」

コロサイの信徒への手紙118

パウロは、福音は、成長をもたらすと語っています。クリスチャン、そして教会の成長は、愛の成長です。どのようにして愛が成長してゆくのでしょうか?

1.神との関係において育つ愛の成長

この書簡は、「コロサイにいる聖なる者たち」と呼びかけて、綴られています。「聖なる者」とは、「取り分けられた」という意味があります。私たちが一生懸命、功徳や修行を積んで、自力で聖なる者となったのではなく、神が、取り分け、そのような者としたという意味です。自分を見てゆく時に、非常に大切な視点です。聖書が語る重要なメッセージは、行いによって自分の価値が決定されるものではないということです。「あなたは聖なる者だ」という神のメッセージを受け止める時、根を深く張ってゆくように、自分のアイデンティティを確立し、しっかりと立ってゆくことができるのです。

2.人との関係の中で表われる愛の成長

通常、私たちの心には、ねたみの気持ちがあります。人が成功している姿を見ると、くやしい思いがあったり、やっかみの気持ちがわいてきたりします。しかし、人と比較されない神の愛を受け取った人は、気持ちに余裕があるから、妬みや自分に対する敗北感から解放されます。そして、神から確かな愛をもらっている充実感から 未来に向かう希望を持ち、おおらかな心で、人に愛のおすそ分けができる者となることができます。


パウロは、コロサイの手紙をローマの獄中で書きました。不自由な身ですが、心は自由であり、喜びに満たされています。 そして、福音も縛られず、自由に広がっていったのです。十字架に表わされた神の愛を受け止め、偉大な愛を表わすことは、聖霊によります。聖霊なる神により、愛において成長して、愛のばらまき、愛のおすそ分けをしてゆく者となってゆきましょう。

2015年7月5日  (過去メッセージのリンク)
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