巻頭言 

「神への呼びかけ」 マタイによる福音書69

日本には「八百万の神」という言葉があり、自然界のありとあらゆるものが神となっています。主イエスは、弟子たちに祈りを教え、祈る対象となる神がどんなお方なのかを示しておられます。神と呼びかける方とはどんな方なのでしょうか?

1.恐れ敬うべきお方

私たちは、天におられる神を神としています。そして、その方は、万物を支配しておられる方です。そのような神に向かう正しい態度とは、恐れ敬う心です。有名な科学者の多くが、敬虔なクリスチャンだったという話を聞いたことがあります。科学の世界において、彼らは神の創造の御業の素晴らしさを発見した人たちでした。パウロは、「ああ、(神の御業は)何と底知れず深いことでしょう。」ローマ1133と語り、人間の言葉では、表現しきれないほどの思いを抱きました。恐れ敬う心こそ、正しい祈りの姿勢です。

2.正しい祈りに導かれる方

祈る時、私たちの神という意識を持つことで、願い求めることが純化されて、正しい祈りになってゆきます。自分の願望を遂げるための祈りであるなら、偏った願い、時には誰か他の人を犠牲にしたり、苦しみを与えたりする願いになってしまうこともあります。「私たちの神よ」と祈ることで、純化され、本当に必要な願いになり、すべての人の幸いにつながるような願いになって、神に届いてゆくのです。「私たち」という意識で祈ることが大切です。

3.安心感をお与えくださる方

私たちの神は、宇宙万物を創造された神であると同時に、近しい存在である父なる神でもあります。日常生活において絶対必要なのは安心感です。すべての人は、多くの心配ごとを抱えています。信仰者にとって幸いなのは、「父なる神よ」と呼びかけることができる存在があることです。聖書にこうあります。「神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです。」Ⅰペテロ57 私たちは、神に大きな安心感を抱くことができる幸いを得ています。恐れ敬う心で、正しい祈りに導かれる神に信頼して祈ってゆきましょう。

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2015年4月26日  (過去メッセージのリンク)
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