執事/役員と牧師の協働 6課 執事とは

執事は牧師と共に教会の重要な働きを担います。ですから、牧師と執 事が共に成長すれば、教会は成長すると言われています。通常執事は「身分・地位のある人のそばに居て、事務の指示をしたり実際にことを運んだりする人」(新明解国語辞典)と説明されます。教会の執事はどう違うのでしょうか。教会の執事とは何でしょうか。

 1.聖書から

  教会の「執事」はディアコノス(ローマ16:1、ピリピ1:1、Ⅰテモテ3:8)の訳(新共同訳では「奉仕者」)で、もともとは動詞デァコネオー(給仕をする、仕える、世話をする、助けるなどの意)に由来します。ここから執事の基本的な働きが見えてきます。一言で言えば、執事とは伝道・教会形成のために神と人に仕える奉仕であり、その模範は「わたしはあなたがたの中で、いわば給仕する者である」(ルカ2227)と言われた主ご自身です。伝統的には、ステファノをはじめ7名の人々(使徒6:1以下)が執事の始まりだと考えられています。

 2.バプテストの歴史から

  教会の歴史の中で執事の形態や理解は多様化し、今日ではカトリックや聖公会、ルーテル教会では聖職の一つですが、カルヴァン派やバプテストでは信徒の奉仕とされています。

  バプテストの主な信仰告白・宣言の歴史を見ると、初めは「教会はその発展のために、自分たちにふさわしい人々を牧師・教師・長老・執事の任務に選ぶ権利をキリストから与えられている」(ロンドン信仰告白1644年)とされ、その後、「教会の正当な役員は、監督もしくは牧師と執事」(ニューハンプシャー信仰告白1883)、「聖書的役員は監督、長老、および執事」(南部バプテスト連盟信仰告白1925)「聖書的役員は牧師と執事」(南部バプテスト連盟信仰告白1963)とされていったようです。

3.執事は牧師と共に教会に仕える協働者

  歴史的変換からもわかるように、執事は、教会がその使命を遂行できるように、教会の働きのすべてにおける牧師の協働者です。協働とは、「一つの目的を達成するために、各部分やメンバーが補充・協力し合うこと」と一般にも説明されるように、お互いの足りない所を補い合い協力し合って、主のわざのために働くことです。当然、常に、教会の使命が明確にされ、共有されていなければならず、そのためには、牧師と執事たち、執事同士のコミニュケーションが大切になるでしょう。 

 

                執事/役員と牧師の協働P26-27より

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2013年10月12日  (過去メッセージのリンク)
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