ローマの信徒への手紙8:28

「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。」

今年最初のメッセージ箇所は「あなたたちが渡って行って得ようとする土地は、山も谷もある土地で、天から降る雨で潤されている。それは、あなたの神、主が御心にかけ、あなたの神、主が年の初めから年の終わりまで、常に目を注いでおられる土地である」(申命記11)からでした。今、一年を振り返り、私たちの歩みには山も谷もありましたが、そこは主の恵みの雨で潤されていたことに感謝します。

主を信じる者たちを先導するのは、状況や出来事ではなく、善なる神様のご計画です。「現在の苦しみは、将来わたしたちに現されるはずの栄光に比べると、取るに足りない」(ローマ8:18)とパウロは言います。それは、「いつかきっと幸せになるから今頑張りましょう。」と言うことではなく、希望は今共にあるということです。

パウロは三つの「呻き」について語ります。「被造物の呻き」「人の呻き」そして、「聖霊の呻き」です。聖書では自然という言葉は出て来ませんが、美しさと厳しさという相反する現実が共存する世界に贖いが必要であることを知っています。そして、生きる喜びと苦しみを味わっている私たちも体が贖われることを待ち望んで呻いています。神を信じて生きる人でさえ現実の苦しみから逃れることはできない。社会の中で様々な重荷を負い、競争や比較、病気や老いの問題や人間関係の苦労を抱えて生きている。しかし、ご聖霊は、私たちと同じ体をもって呻き、死より甦られた主イエス様を通して祈れぬ祈りを神に執り成してくださると言います。

「わたしに尋ねようとしない者にもわたしは、尋ね出される者となり、わたしを求めようとしない者たちにも見出される者となった。わたしの名を呼ばない民にも、わたしはここにいる、ここにいると言った。」(イザヤ65:1) 「神を愛する者たち」の中にはまだ福音を知らない人たちも含まれています。「あなたに会いたかった。」と主は苦難の中にある人も無い人にも、福音に触れるすべての人々に益(善)となる計画をもって出会おうとして下さっています。「これら(キリストの愛から引き離す不都合)すべてのことにおいて、わたしたちは、わたしたちを愛してくださる方によって輝かしい勝利を収めています。」(37) その主に感謝し、喜びをもって私たちに知らされている福音の種を蒔き続ける教会となって参りたいと願います。

 

 

2012年12月30日  (過去メッセージのリンク)
毎週礼拝メッセージを更新しています。(過去メッセージのリンク)