主の恵みに感謝してコリントの信徒への手紙第一1510

 「神の恵みによって今日のわたしがあるのです。そして、わたしに与えられた神の恵みは無駄にならず、わたしは他のすべての使徒よりずっと多く働きました。しかし、働いたのは、実はわたしではなく、わたしと共にある神の恵みなのです。」

コリントの教会に向け、パウロは「わたしは植え、アポロが水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です」 と、先立つ神様の恵みを強調しました。パウロにとっての福音は神の子イエスの救い、完全な模範としてのキリストではなく、十字架につけられたイエス様でした。そこに神の栄光が現されました。

サムエル記下7章にはイスラエルを統一したダビデが、主のために家(神殿)を建てようと思い立ったいきさつが語られています。しかし、預言者ナタンは主の言葉としてダビデに告げます。「わたしはあなたがたにわたしの家を建てよと言ったことがあろうか。・・わたしがあなたのために一つの家を建てる(興す)。」(7:7、11、37) 神はどんな時にも彼らと共に幕屋に住み共に歩んでくださり、ダビデが神のために家を建てるのではなく、神がダビデのために家を建てて下さいました。それがダビデの王国、後の救い主イエスに続くダビデの家系、信仰による神の家族の建設だったのです。  

教会はその神様の熱き思いによって建てられていると私は信じます。私たちの教会はゲルハート宣教師一家によって種蒔かれ、ウィットワース宣教師一家の協力をはじめ多くの信徒やそのご家族の奉仕と献げものによって建てられてきました。それは神の恵みが私たちの思いより先にあってこそ成し得た業です。

今、私たちは新会堂建設に着手し、住み慣れた旧い会堂に別れを告げます。新会堂とともに「内なる教会を建てる」それが私たちのもう一つの願いです。それは、器である建物そのものよりも、神が建ててくださった主イエス・キリストにある救いの約束を信じて生かされ、伝え、矛盾し苦しみ多きこの世にあって主の栄光が現されていくことだと言えます。へりくだって弱さの中に徹底的に生き、死より甦られたイエス様を信じて、主の恵みに感謝し、主の栄光が現されるよう祈り歩んで参りたいと願います。

2012年7月29日  (過去メッセージのリンク)
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