命どぅ宝」 コリントへの信徒の手紙ニ51820

 沖縄のことばでは、命のことを「ぬち」といいます。神から与えられた 命は宝

そのもの、お互いに大事にしましょうということです。

 二年前の朝日新聞歌壇賞を受けた短歌は「六二三、八六八九八一五、五三に繋げ我ら今生く」(大阪府岸和田市西野防人)でした。

 六月から八月にかけて、私たちは平和についてキリスト者として、しっかり学び、平和を実現維持するために、何をなすべきかを考えなければなりません。

 イエス様がこの世に遣わされたのは、罪の赦しを通して、神と全人類の間に平和をもたらすためでありました。神の民はこの平和と赦しのメッセージを、奉仕を通して人々に伝える義務があるのです。(コリントII5~18)

 『一人のみどり子がわたしたちのために生まれた。~その名は「驚くべき指導者、力ある神、永遠の父、平和の君」と唱えられる。』(イザヤ9:5)

 旧約聖書を読むと、多くの箇所に、殺戮と流血、そして動物の生け贄が記されています。新約聖書では、イエス様は徹底して暴力行為を否定されました。それが山上の説教です。(マタイ5~7章)

 沖縄は今も日本のわずか2パーセントの土地に、米軍基地の74パーセントが居座り、平和というには程遠い、主権と人権が侵され続けています。そして今度は、他の都道府県もまきこんでの垂直離着陸輸送機MVオスプレイの配備です。 キリスト者の阿波根昌鴻さん(1901~2002)は101歳で亡くなられるまで、伊江島の人々を指導し、島の半分以上も占めていた米軍基地を三分の一にまで縮小させた人です。

 伊江島は沖縄の本部町(「美ら海水族館」がある)から9km の海上にある周囲22.4km の島。戦争中日本軍の飛行場があったため、米軍の上陸するところとなり島民4500人のうち1500人が犠牲になりました。

 阿波根さんは基地の返還運動を指導するに、島の人々と決めたことは、「米軍と話をする時には大勢の中で何も持たないで座って話すこと」「耳より上に手を上げないこと」「決して短気を起こしたり相手の悪口を言わないこと」「沖縄人同志は如何なることがあっても決してケンカはしないこと」などでした。阿波根さんは1984年「命ど宝の家」を開いています。(川平朝清)

2012年6月24日  (過去メッセージのリンク)
毎週礼拝メッセージを更新しています。(過去メッセージのリンク)