「うろたえてはならない。彼らを恐れてはならない。あなたたちに先立って進まれる神、主御自身が、エジプトで、あなたたちの目の前でなさったと同じように、あなたたちのために戦われる。また荒れ野でも、あなたたちがこの所に来るまでたどった旅の間中も、あなたの神、主は父が子を背負うように、あなたを背負ってくださったのを見た。」モーセの言葉です。

聖書の中の人物で私が好きな人の一人がエフネの子カレブです。彼が、主を善なる方と信じ行動した人だからです。ヌンの子ヨシュア(ホシェア)と共に、40年の荒野の旅の後、約束の地カナンへと上る前、偵察隊として送られた12名のうちの一人です。他の10名は偵察結果を悪く言いふらし(新改訳)ました。民はカナンの住民を恐れ、嘆き悲しみ後悔し、不平をモーセとアロンに述べ連ね反抗しました。しかし、カレブは主なる神を義しい方とし「もし、我々が主の御心に適うなら、主は我々をあの土地に導き入れ、あの乳と蜜の流れる土地を与えてくださるであろう。・・ただ、主に背いてはならない。・・主が我々と共におられる。彼らを恐れてはならない。」(民数記147)とイスラエルの共同体全体に訴えました。

カレブは神の約束を信じる信仰の人でした。簡単なようで難しいことです。私たちはともすれば、現実の状況が厳しければ厳しいだけ、主なる神とその計らいを疑ってしまうことがあります。「アーメン、感謝です」とは言えないことがあります。しかし、「信じなかった民の神、この方こそ、あなたたちの先頭に道を進み、あなたたちのために宿営の場所を探し、夜は火、昼は雲によって行く手を示された方である。」(132)とモーセは主の誠実を語ります。エジプトで400年を過ごし、奴隷の身であったにせよ肉鍋やパンには事欠かなかった民は荒野での苦労に不平不満があったのでしょう。しかし、主は羊飼いが羊の群れを守り養い導くようにイスラエルの民を休まず支えられました。彼らのつぶやきはそれを知った上での反抗であり、登録された人々の中で約束の地に入ることが出来たのはヨシュアとカレブだけで、残りは荒野で少年期を過ごした者、生まれた者たちでした。どんな時にも主の誠実を信じるカレブを義とされる憐れみの主を信じたいと願います。

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2011年10月23日 「恐れずに」 申命記1:29~40
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