「あなたがたは、キリストと共に復活させられたのですから、上にあるものを求めなさい。」人は中々、自分を変えることができません。そして生活習慣や思考パターンを変えることが困難です。使徒パウロは神の憐れみによって「あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただきなさい」(ローマ122)と勧めます。心を新たにするために何が必要でしょうか。

第一に、さまざまな誘惑(心身にわたる)に遭った時、すぐさま「ノー」と言う心の決心が必要です。それは死ぬまで繰り返されますが、自分にとっても人にとっても良くないと思うことへのはっきりとした意思表示がまず必要だと言うことです。「決心」と言うと自分の力で変えていくように思われますが、本質的なものを変えてくださる力は神にあります。「人の心は何にもまして、とらえ難く病んでいる。誰がそれを知りえようか。心を探り、そのはらわたを究めるのは主なるわたしである。」(エレミヤ17:9)とあります。

第二に、「上にあるものに心を留め、地上のものに心を引かれないようにしなさい。」(コロサイ32)とあります。強い意志の力で「ノー」と言ってもそれで人は変わるわけではありません。誘惑の道にとって代わる新しい道を建設的具体的に形作っていくことです。「上にあるもの」すなわち、一時的な満足や平安を与えるものから今を永遠とさえ思えるような神様との関係を築くものに目を注ぐということです。人は神に似せて造られていると聖書が言います。人は一時的で人の手によるもので霊的に満足することはできません。パウロは古い地上的なものを脱ぎ捨て、造り主の姿に倣う新しい人を身に着けなさいと語り、イエス様にある赦しの知識に達すると言います(310)

「キリストにある者はすでに死んでおり、命はキリストと共に神の内に隠されている。」(33)ことを覚えます。キリストにある者は、行いにおいて訴える全てのものから開放されています。パウロは肉(掟や欲望という生まれながらの法則に縛られて生きる体)の葛藤に悩み「わたしはなんと惨めな人間でしょう」(ローマ7:24)と告白しました。しかし、すぐさまイエス様にある救いを感謝します。この世に苦闘する私たちは、霊においては主の復活により神の力により守られています。


2011年9月11日 「変える力」 コロサイの信徒への手紙3:1~4
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