2011年2月13日

問題解決の秘訣

「主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。あなたがたの広い心がすべての人に知られるようになさい。主はすぐ近くにおられます。どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。」

パウロは神様からマケドニア州、すなわちヨーロッパ伝道へと導かれ、その第一の都市フィリピに到着します。(使徒1611)そして、そこで騒動が起こり、パウロとシラスは騒乱の罪で投獄されてしまいます。しかし、囚われの身である彼らはその逆境の只中で落胆することなく主を賛美し祈ったとあります。その事件をきっかけとし、看守もその家族も救われるという喜びの出来事が起きました。その体験もあってか、パウロは獄中からの手紙の挨拶に自分をイエス・キリストの僕(奴隷)と紹介します。手紙は、パウロの問題解決への秘訣、「主にあって喜ぶ」ことを教えます。

「主において常に喜びなさい」(44) 「常に」とありますが、それは逆境の時にもという意味です。河野進さんの詩に「病まなければ」というのがあります。「病まなければ ささげ得ない祈りがある。病まなければ 信じ得ない奇跡がある。病まなければ 聞き得ない御言葉がある。病まなければ 近づき得ない聖所がある。病まなければ 仰ぎ得ない御顔がある。おお 病まなければ 私は人間でさえもあり得ない」 主は常に助けを求める人の叫びを聞き、助けて下さる方で(詩編3418)、その主に信頼する人は逆境の中に救いの主がおられることを知ります。  

「広い心を知られるように」 寛容さや慈悲深さのことですが、忍耐して待つ心とも言えます。理解し難い問題や解決不能と思える問題に「主はすぐ近くにおられる」と信じ、「現在の苦しみが、将来わたしたちに現されるはずの栄光に比べると、取るに足りない」(ローマ8:18)とのパウロの言う永遠の尺度で状況を計りたいものです。「信仰の人は自分と環境との間にイエスを置くが、不信仰の人は自分とイエスとの間に環境(過去現在未来における)を置く」と言います。

「思い煩うのはやめなさい。」それは、神を疑うことを止め、感謝の先取りをもって祈りと願いとを捧げることです。どんな事があっても自分の全生活が神の御手によって常に最善へと導かれていることを信じ、祈った結果を主による最善として忍耐して生きる心の決心が必要です。この世の幸せ Happinessは状況や予定外の出来事によって変わりますが、聖書の幸いはキリストにある神の祝福Blessings によって与えられ、状況や予定外の出来事によって変わることがありません。

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