2008年12月14日

「気づきの時」 ルカによる福音書24:13〜31

 アドベントの第三週となりました。キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さに気づく週としていきたいと思います。人の知識をはるかに超える愛を知り、神の満ち溢れる豊かな恵みにあずかり、満たされる喜びを共に分かち合うことができる、小さな一歩をいつも考えたいと思います。
 神の愛は、いつも備えられ、すぐそばにあります。しかし、それが見えないことが多々あります。二人の弟子が、エルサレムからエマオに行く道すがら復活したイエスに出合っているにもかかわらず、イエスと気づかない箇所は、私たちにそのことを示してくれます。一緒に食事の席に着いて、イエスがパンを裂いてお渡しになった時、二人の目が開け、気がつきます。その時の弟子たちはどんなに驚き、喜びに満たされたことでしょう。

 神の摂理や主の恵みに触れる瞬間に気づく時に、私たちは喜びに満たされます。この気づきの真理を求めていて1冊の本「脳が教える! 1つの習慣」に出会いました。

 この本は、”始まりはすべて「小さな一歩」”という非常にシンプルでわかりやすい脳科学に基づいています。小さな質問をする、小さな思考を活用する、小さな行動を起こす、小さな問題を解決する、小さなご褒美を与える、小さな瞬間を察知する、という手順を少しずつ段階を踏んでいくことを薦めています。

 人の脳は、変化の方向が良い悪いにかかわらず、大きな変化を恐れる警報装置をもっており、その警報措置が発動すると創造的な思考を閉鎖してしまうのです。このため、小さな一歩が大事なのです。脳の警報装置が反応しないように、そっと小さな一歩を実行するといいのです。そして最初の手順が、小さな質問をすることです。大きな質問はNGです。警報装置が働くからです。例えば「今日誰かの為に何かひとつできるとしたら、それは何?」「今日健康のために30秒間でできることは何?」とかです。一つでいいのです。30秒間でいいのです。これなら挫折しようのない、必ずできそうで、すぐ解答を思いつきそうな小さな質問を毎日繰り返すのです。この小さな質問に慣れてくると、そこから、小さな思考、小さな行動、小さな解決、小さなご褒美、と進めていき、最後に小さな瞬間を察知することにつなげていきます。

 神様に創造された私たちは、本来非常に大きな潜在能力を持っています。しかし大きな変化、変革を求めるあまり、この警報装置をそのたびに発動させ、その能力を切っているのです。そしてイエス様こそ、神の子でありながら、ほんとに小さな赤ん坊として私たちのもとに来てくださり、この小さな一歩を示してくれたのです。