2007年3月25日

「イエスに聞く」 マタイによる福音書17:1〜8

 人間のコミュニケーションについて、聞くこと、話すことがとても重要だと言われています。聞くことは相手のメッセージを受け取ること、それによって相手を知ることができます。反対に話すことは、相手に自分のメッセージを伝えること、それによって自分を知ってもらうことになります。この「聞く」「話す」それが言葉のキャッチボールのようになれば、とても良いコミュニケーションをと取ることが出来ます。今日は「イエスに聞く」というタイトルで三つのことを中心に聞いていきたいと思います。

@ 聞くことの大切さ:コミュニケーションで大切なことは「聞く」ことです。聞くことは語ることへの準備段階だと言われています。聖書にも「聞くのに早く、語るのにおそく」ヤコブの手紙1:19とあるように、どうしても語ることに心が向いてしまう私たちに注意を促されています。また、神が人間を創造されたとき、耳を二つ、口を一つにしたのも、聞くことの大切さを表されているのです。こうして私たちは今、改めて「聞く」ことの大切さを知るのです。

A 本当に聞かなくてはならない声は:私たちは社会でいろいろな声を聞いています。神の声、自分の声、第三者の声を、私たちはどの声に耳を傾けているでしょうか? 本日の聖書箇所で「ぺトロ、ヤコブ、ヨハネの三人がイエス様と一緒に高い山に登られたとき、雲の中から『これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者、これに聞け』」との声を聞きました。一体、誰に聞けと言われたのか、それは神の子であり、私たちの救い主であられる主イエスであります。

B 聞いて行う:私たちはイエス様の声(聖書)を聞くだけで終わってはいけません。それは聞き流していることになってしまいます。「御言葉を行う人になりなさい。人を欺いて、聞くだけで終わる者になってはいけません」ヤコブ1:22

 行ないの行為には痛みや苦労がともないます。しかし、それは後になって大きな幸いをもたらします。「わたしの言葉を聞いて行なう者は、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても倒れなかった。岩を土台としていたからである」マタイ7:13

 私たちは人生の中で幾度となく大きな決断をしなければならないときが来ます。人はいざとなると、恐れのあまり自分自身を守ろうとする声に動かされ、主イエスの声に耳をふさいでしまいます。恐れる私たちにイエス様は近づき耳をふさいだ手を取り呼びかけます。「起きなさい。恐れることはない」17:7