行ってまいりました美濃フィッシングエリア。アマゴの放流のみとなって、厳しい状態が続いていると聞いていたので、ボウズ覚悟での釣行です。

 朝8時過ぎ、現場に到着。解禁一週間前ということで、トレーニングがてらの釣り人が多いと思っていたら、さにあらず!スキスキの貸し切り状態ではありませんか!とりあえず入漁券を買いに管理棟へ。管理人さんの話では、「小さいニンフを沈めるのがベスト」ということでした。

 釣り仕度をして最下流に向かおうとすると、管理人さんが「一番下のプールなら、ライズがあるかも」という声をかけてくださいました。「ライズ」という言葉に素直に反応する私。一目散に最下流のプールに向かいました。

 最下流のプール。ガイドにラインを通している時に、『パシャッ!』というかすかな音。手を止めてその音の方を見ると、ゆっくりと水面に波紋が広がっていました。しばらく水面を見ていると、また「パシャッ」という音とともにライズリングが広がります。あわててラインを通し、リーダーを結び、フライボックスから24番のCDCだけをつけたフライを取りだして結びました。慎重にキャスティング開始。1投目、空振り、2投、3投と続けます。そしてついにパシャッと我がフライに!反射的に右手が動きます。しかしフッキングせず、空しくラインが宙を舞います。気を取り直して、再びキャスティング開始。しかしフライが見切られたのか、反応がありません。ライズは相変わらず続いています。フライのサイズを落とし少し距離のあるところに、プレゼンテーション。着水と同時にフライに魚がアタックしてきます。しかし、今度も空振り…。早合わせし過ぎなのでしょうか?こんな事を続けていくうちに、気がつけばそこら辺でライズがあります。ぽつ〜んとしたライズ、体が宙を舞うライズ、底の方から急上昇してくるライズ…。まるでライズのデパートです。しかしフライには無反応…。しばらくライズを観察することにしました。

 立ち位置を変えて再チャレンジ。しかし、なかなかフライに反応してくれません。人の気配を感じ振り返ると、一人のおじさんが立っていました。立ち話をしていると、我がフライめがけていきなり魚がアタック!二人して「ああっ!」…。見事に空振り…。惜しいことをしました。
 おじさんはテンカラ師でここの常連さんということでした。狭いプールでしたが、二人で釣りを開始します。おじさんは立木の際に毛針を落とし、スーッ、スーッと引きながら魚を誘います。私は流れにフライを載せてナチュラルドリフト(もどき)。すぐに今度は長野からいらっしゃたという二人ずれのフライマンが、私たちの釣りを見ています。少々疲れていたので、その人に一時場所を譲り、のんびりとみんなの釣りを見学していました。

 しかしどの竿にもアタリはありません。長野の方は場所を移動していきました。そして私も釣り再開!しばらくして、おじさんの竿に魚がヒット!ちょっと悔しい思いをしながらも、釣りに専念します。水面に完全に浮くパターン、半沈みのパターン、ニンフ、ミッジピューパ(完沈)…どれもなかなか反応がありません。苦し紛れに18番のフックにイエローのスレッドで巻いただけのフライを水面直下に沈めてみました。するとフライが着水した辺りで、魚が反転するのが見えました。軽く竿をあおると「グッ」という手応え!やっとの事で手にした今年の初物でした。

 周りではまだライズが続いています。29番のブラックボディーに、CDCを少し付けただけのフライを、流れの中にキャスト。すぐに反応があって、あっけなく二匹目追加!その後は反応はあるものの、なかなかフッキングしてくれませんでした。

 他の場所も見て回ろうと川を登っていくと、驚いたことに昨年まではたくさん見えた魚が、ほとんど見えません。ところどころここぞと思うところでニンフを流すものの、全く反応なし。きっと岩の下に隠れているのでしょう。最上流部の赤い橋まで釣り登って納竿。結局最初のプールであげた2匹だけでした。

 管理棟でさっきのテンカラ師のおじさんや管理人さんとしばらく話し込んで、釣り場を後にしました。2匹とはいえボウズにならなかったことで「ホッ」とした反面、合わせミスなどで取り逃がした魚のことを後悔しながら家に帰りました。さあ、来週はいよいよ解禁!どこへ釣りに行きましょうか!
『激シブの美濃フィッシングエリア』の巻
カメラを忘れて、写真はありません。