日本語には敬語なるものが存在する(ほかの内容で注意できないバカモノが「後輩」「若手」に、よく注意するアレ)。(超)簡単に概観すると

  1. 基本的に「尊敬」「謙譲」「丁寧」の三種類がある。
  2. 古語においては「絶対敬語」なるものがあった。
で使い方は、カンタン。
  1. 目上には「尊敬」する
  2. ただし、「尊敬すべき第三者が別にいる」とき、その「目上」が「身内」であれば、下役扱いに降格して、ちゃんとヒエラルキー上「あなたのほうが上、あなたのほうを尊敬していますよ」と伝える必要がある。
……さあ、韓国もトルコも、その他あらゆる外国でも(否、最近の日本の若者でさえ)、この「ただし」の使い方が、難しいらしい。
ケース1:
オイラ:一人称。
A氏:取引先の若造、イヤな奴だけど一応「オキャクサマ」。
B氏:オイラの尊敬する上司、課長。(そんな奴はいないがw まあ、仮に、だ、仮に)
さあ、この二人の顔合わせで、どのように課長を客に紹介すべきか?
(何と客に向かって)Aちゃん? コレ(B氏を指差す)、ウチとこの課長のBさん
……とアメリカンにやってくれる奴の多いこと多いこと。もっとも、韓国などで下記↓のように「和風満開」な紹介をやると、「なんと我門 隆星は礼儀をわきまえない奴だろう」ということになってしまうのだが。
Aさま(と客に敬称)、こちら当社課長のBです(と身内は呼び捨て)。
まあ、細部はどうでも良いとして。私のように人材派遣(もどき)業をしていると、少々厄介なケースも出てくる。
ケース2:
L氏:心の広いエンドユーザ、お客様。
オイラ:派遣契約で、会社からM氏のところに来ている。
M氏:オイラの派遣監督者、派遣契約上の「上司」。
N氏:L氏向けのお仕事を、M氏に引き継ぐために同行した。なんと、オイラの、実の上司
さあ、こういう状況で、4人そろって、打ち合わせ。……敬語、どうする?
第一ヒント:オイラは、派遣契約なもんで、M氏の会社の社員として名刺をL氏に渡した。
第二ヒント:席次はL氏、M氏、オイラ、N氏の順番。
オイラのやったのは……
L氏以外、二人とも呼び捨て。
……だもんで、オイラは「L様の仰せではMの……」とか「Nの後の引継ぎはMが行い、窓口は私が」というように、三人称としてのM・Nは呼び捨てにした。ちなみに、その場での二人称としては「Mさん」「Nさん」ではあったのであるが……。
さて。実は、詳しくは書かなかったが、表のケースは、最も複雑なケースになる。大部屋には、複数の業者(会社)が入り込んでV社のための働いている。V社は、その成果をW社に納品する。問題は、V社は、W社の直系子会社である。V社の役員はW社の者で占められている。つまりW社からV社に出向している者もいれば、V社からW社に派遣されているものもいるのである。……これこそ、敬語、どうしよ??
通常のケースであれば、V社の若手Y氏は、自身の上司X氏を呼び捨てにすべきであろう。
その件については、当社監督のXまで報告はされていましたよね?
というような感じで。
しかし、ここは「報告のない」ことを指摘(あるいは叱責)する場面である。
Xさんへの報告がなかったじゃないですか。
ワザと絶対敬語にして、落ち度のあったZ氏に「プロジェクトの一員としての自覚を求める」というテもあるにはある。ただし、それはZ氏がY氏同様の熱血漢である場合に限られる。……では、こういうのがベターかな↓
困っちゃうなぁ、あっはっは(目は笑わない、困っているようにも響かせない)。
どうすれば、できます?(と、頭ごなしに言うのではなく自発的な解決の提示を求める←言質とる)
……といったところでしょうかね。およ、敬語とは関係なくなってきたので、このへんにしておきませう(笑)。