48 STUDIES
Op48
28.二つ巴(ふたつどもえ)
「この街の名物、『スッポン鍋』になります」
そういって女将さんが出したのは四人分よりもかなり大きな鍋であった。
ここ数日、野宿が続き、まともな物を食べていなかったので悟空は出されると同時に食らいつく。
「良いんですか?三蔵。
ここ、かなり高そうですけど」
宿も料理も少し高級な感じである。
決して安くはないだろう。
「ここのところ、ずっと野宿だったからな。
少しくらい贅沢しても罰は当たらんだろう」
三蔵はそういい、お猪口の中の酒を一気に飲み干す。
「そーそー、せっかくおサイフ様の許可が下りてるんだから楽しもうぜ」
悟浄もそう言い、追加のお酒を頼む。
「そうですよね。たまには良いですよね」
八戒はにっこりと笑うと料理とお酒に手をつけた。
「う〜ん、腹一杯」
悟空が満足そうにのびをする。
あれだけあった料理も、その殆どが悟空の胃の中に収められていた。
「お前、スッポン殆ど一人で食いやがったな…。
そんなに食うと、勃っちまうぞ」
悟浄はお下品にもそう言って中指を立てる…。かなり酔いも回っているのだろう。
「八戒、悟空に襲われんなよ」
「はいはい……」
八戒は呆れ顔で、良い悟浄と静かではあるがやはり酔っぱらいであろう三蔵を二人の部屋まで送る。
「さ、僕たちも部屋に戻りましょうか」
八戒は鍵を持って悟空にそう言う。
「うん」
そうして静かに夜は更けていく。
……そしてお約束は必ず起こらなくてはならないのであった(笑)
「ん……?」
その夜、八戒は自分の身体の上に何か重みを感じて目を覚ました。
目を開けるが目の前は真っ暗で何も見えない。まだ、ぼんやりとした頭で考える。
「…悟空?」
少しずつ目が慣れてくる。
それと同時に頭も少しずつはっきりとしてくる。
どうやら、自分の上に悟空が乗りかかっているようだ。
何故……?
「…ッ。悟空、何をするんですか」
下半身に感じた熱で、八戒の意識は一気に浮上する。
八戒の中心にかかる生暖かさは…悟空の舌?
「やめて下さい…悟空!」
興奮している悟空には八戒の言葉が届かない。
力いっぱい悟空押し返すがビクともしない。
ちょうど八戒の顔の前にある悟空の下半身が八戒に押し付けられるそれはズボン越しでもわかるくらいに熱を持っている。
「まさか…ね……」
八戒の頭の中に悟浄の言っていた言葉が思い出される。
まさか…これがスッポンの力なのだろうか。
どうしたらいいのだろう…。
そう考えている間にも、悟空の舌の動きも腰の動きもどんどんとエスカレートしていく。
少しとはいえ、八戒もスッポンを食べている。
悟空の舌によってだんだんと隠していた熱が表立ってくる。
「…や…ごく……」
その時、八戒の頭の中に悟浄の言っていたもう一つの言葉が蘇る。
───
悟空に襲われんなよ。
このままでは洒落にも冗談にもならない。
…本気(マジ)で犯されてしまう。
「…………」
今の悟空は殆ど無意識で行動しているのだろう。
その原因がスッポンによる熱であるのなら…。
それならその熱を解放してやればいい。
八戒は目の前にある悟空のズボンを恐る恐るおろし、悟空自身を取り出す。
それはもう既に十分というほど立ち上がり、脈を打っているのがわかった。
八戒は大きく息を吐き、覚悟を決めて悟空のソレに舌をのばす。
「ん…んん……」
八戒の舌に反応して悟空が八戒に腰を押し付ける。
無理矢理悟空自身が八戒の口内に押し込まれる。
八戒が苦しそうに声を上げるのもかまわず、激しく腰を動かす。
「んん……」
やがて悟空がより深く腰を突きだし、八戒の口内に精を放つ。
その瞬間、八戒にも強い刺激が加えられ、八戒も悟空の口内に放った…。
精を吐き出すと満足したのか、悟空は自分のベッドに戻ると、またすやすやと眠りだした。
「…これって、贅沢をした罰なんでしょうかね」
八戒はそんな悟空を見てボーゼンとするしかなかった。
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