愛の悲しみ OP28
血の海の中で一人だけいる……。
多くの屍の中で……。
これが夢だったらいいのに……。
夢でよかった、と思うのもまた夢で……。
本当にこれは現実なのですか?
どっちが現実なんですか?
数日前……すべてを失いました……。
突然の奇襲……。
気がつけば自分だけ血の海の中でたっていました。
周りにはみんなの死体があって……。
……あれは……
何故こんな事になったのですか?
そして僕は連れ去られました……あの男に……
「何故僕だけ生きているんですか?」
僕の質問に、あの男はこう答えました。
「逆だよ。君を手に入れたかった。だから邪魔なあの3人を殺したんだよ。」
どうして……。
どうして僕一人を手に入れるために……あの人たちを殺すのですか?
どうして…僕のせいで…あの人たちが死ななくてはならないのですか…?
毎日、昼夜問わず体を合わせられる…
その行為もどうでもいい事のように…
ただ僕は人形のように……
心はどこかにいってしまったのだと…
でもホントは気づきたくなかったのだ……
みんながいた…
変わりない空気に安心して、心安らぐ。
でもどこかで気づいていた。
……これは夢だと……
目を覚ませば、そこにみんなの姿はなく…ただあの人が眠っていた。
手をのばせば触れる位置に……
ゆっくりと手を首にまわす。
この手にちょっと力を入れれば……殺せるだろう…。
これは…かたき…
悟浄の……
三蔵の……
悟空の……
敵…………
………それなのに………
殺せない…。
「…ごめんなさい…」
…みんなの仇を撃ちたかったけど…できませんでした…
僕は…この人を愛してしまった…
…………ごめんなさい…………
OPシリーズ(いつの間にシリーズになったんだか)2作目。28だからニィx八です。
このシリーズはラブでない相愛をテーマにおおくりしていおります。
今回は仇を愛してしまった…というものなんですが……。
書いているうちによくわかんなくなってしまいました。
………うーむ
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