Der neugierige 〜しつこく訊くもの〜 Op.14
「……ふう」
本日何度目かの八戒の溜息。
八戒は自分から悩みを言ったりはしない。
まあ、その悩みを聞いたところで、悟浄に何ができる、といったら何ができるワケでもないんだけど…。
「ふう」
ついついつられて出る悟浄の溜息。
「………」
ふと何か思い付いたらしく悟浄が立ち上がり台所へ行く。
しばらくして悟浄が戻ってくる。
片手にワインの瓶、もう片手にグラスを二つ持って。
「なあ、飲まねぇ?」
「…いいですよ」
悟浄は片方のグラスにワインを注ぐと八戒に渡す。
そしてもう一つのグラスにもワインを注ぐ。
「ま、とりあえず乾杯っ」
しばらく他愛のない話をしながら酒を飲む。
ワインを一本空ける頃、悟浄がやや真面目な顔で口を開く。
「なあ、八戒。お前、今悩みあるんじゃねぇの?」
「…え…、別にありませんよ……」
明らかに八戒の態度は怪しい。
いかにも誤魔化しているというカンジだ。
悟浄が溜息を一つ吐く。
「やっぱり俺じゃ相談できない?」
悟浄は立ち上がると八戒の座っているソファの横に座る。
「ま、俺は三蔵みたいに何か言ってやれるワケじゃねぇけどよ…」
「…悟浄…何言ってるんですか?」
「お前が言えねぇっつーんだったらそれでいいよ。悩み、忘れさせてやるよ」
悟浄は八戒に口付ける。
八戒は逃げられないように、右手で腰、左手で後頭部を押さえる。
八戒の唇を舌で割り、口内を貪る。
八戒は自分の体が異常なまでに急激に高まるのを感じた。
「…悟浄…さっきのワインに何か入れたんですか?」
八戒は荒く上がった息を必死で整えながら言う。
「ワインには何も入れてねぇよ…」
「…本当ですか?」
薄いピンク色の頬、少し潤んだ瞳で八戒が再び問う。
「………」
悟浄は返答に詰まる。
八戒の唇に軽く口付ける。
「本当だよ。ワインには何も入れていない。……でも、グラスに入れてあったんだよ」
八戒をソファへと押し倒す。
「ごめんな。でもこうでもしないとお前、悩み忘れられないだろ」
首筋に唇を当て軽く吸い上げる。
片手で八戒の髪を撫でながらもう片手で上着のボタンをはずす。
上着だけをはだけさせ、そこへ唇を移動させる。
「…ん……や…」
媚薬によって八戒の白い肌はもう、うっすらとピンク色に染まってきている。
悟浄は八戒のもう既に固く立ち上がっている胸の突起を口に含む。
「…あ…やぁ……」
八戒の口からいつもより甘い喘ぎ声が漏れる。
悟浄は片手を下にさげ、八戒の内股をズボンの上からさする。
「や…んっ…」
悟浄はズボンごしに八戒のモノを触る。
ソコは布越しでもわかるほど形を変えていた。
「…八戒…お前のもうこんなになってるぜ」
「……や…もう…直接触ってぇ…」
滅多に聞けない八戒のおねだりに悟浄は上機嫌で、八戒の唇に軽くキスを落とすと、八戒の服を脱がせる。
服をすべて脱がすと、悟浄は再び八戒の胸元に唇を落とし、ゆっくりと時折強く吸い、跡を残しながら下へと移動させる。
「あぁ……あん…」
悟浄が八戒のモノを口に含むと八戒が一層甲高い声を上げる。
薬の効力か、八戒はすぐに達してしまう。
「なあ、俺のもしてくんねぇ?」
ぐったりとして、荒く息をつく八戒の耳元で悟浄が囁く。
八戒は恥ずかしそうに頷くと、悟浄の股間に顔を埋める。
少し戸惑いながらゆっくりと悟浄のモノを舐める。
悟浄はそんな八戒を満足そうに眺めながら自分の指を唾液で濡らし八戒の後ろに差し込む。
「ん…んん…」
八戒が悟浄のモノを口に含んだまま苦しそうに呻く。
悟浄は指を増やすと、ゆっくりと解す。
「八戒もういいよ…」
顔を上げた八戒の腰を持ち上げると、完全に立ち上がった自らのモノの上に降ろす。
「や…あ…んん」
悟浄は八戒の汗に濡れた前髪を掻き上げる。
「…な、俺にもたまには頼れよ…」
「…え…?…あ…あああ…」
返事を言う前に悟浄が激しく突き上げる。
「や…も…あん……」
激しい動きに八戒は意識を手放した。
それから少しして八戒は目を覚ました。
「あ、八戒気付いた?」
悟浄が八戒の顔をのぞき込む。
「…薬とか使って悪かったな…。…で、やっぱり俺には悩み相談できない?」
「聞きたいですか?」
「………」
八戒の目が笑っていない……。
「…実はあまりの連日のことに腰が痛いなぁ…って思ってただけですよ」
「…………」
その後しばらく、悟浄が自粛しただのしないだの………。
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