作品名 | 死と彼女とぼく | ||||||||
作者名 | 川口 まどか | ||||||||
出版社 | 講談社 | ||||||||
発行日 | 2003.03〜2003.05 | ||||||||
ストーリー |
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小さい頃の大病が原因で、死んだ人を「見る」ことができる少女ゆかり。死んだ人や動物、植物などの声を「きく」ことのできる少年優作。 二人は、共に、毎日のように出会う死者たちに対して救ってやれる能力は持ってはいない。できるのは、ただ、いっしょに時を過ごして気持ちを少しわけてあげることだけ。そしてそれは、生者同士であっても同じなのかもしれない――。 なぜ自分には死者の存在が分かるのか? 二人が出会う死者たちとの真摯な魂のふれ合いを描いた傑作。 |
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個人的感想 |
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「死者」「魂」こういったものを扱った作品はたいて、おどろおどろしていたり、ただ「恐ろしさ」だけを表現しがちです。そうでなければ、除霊の過程を追ったものや、魂の救いの術を持ったいわゆる「霊能者」が主人公です。しかし、この作品は違います。 霊が見えることの恐怖。何もしてあげられないもどかしさ、苦しさ。また、霊の気持ち・・・「怒り」「嫉妬」「悲しみ」「心残り」・・・など、人間のいろいろな「心」が描き出されます。 主人公の二人が、自分のできることに精一杯、死者と向きあう、切なくて温かい物語です。 一話完結形式なので、どこから読み始めても特に支障はありません。霊を扱った物語の中でも、これはとても心に響きます。 |
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