作品名 | アラベスク | ||||||||
作者名 | 山岸 涼子 | ||||||||
出版社 | 白泉社 | ||||||||
発行日 | 1994.12 | ||||||||
ストーリー |
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バレエ漫画の代表作 主人公のノンナ・ペトロワはキエフ・シェフチェンコバレエ学校の6年生。 一学年上にイリーナという姉がいる。小柄なイリーナは優雅に踊るが 背の高いノンナの踊りは乱暴に見えてしまう・・・。ノンナは落第生 イリーナは優等生・・・少なくともノンナの意識の中ではそうだ。 進級試験を控え、バレエをやめることも考えるが、自分自身バレエに生きていることを再確認し、1人レッスン場へ。そこへ姿の見えない パートナーが現れ、自分が今までになく素晴らしく踊れることに驚く。 姿の見えないパートナーのことが頭を離れず寝付かれなかったノンナは試験の日に遅刻をしてしまう。パートナーがおらず、追試になるその瞬間パートナーを務めてくれるという男性が現れる。この男性こそソビエト バレエ界の金の星であるユーリ・ミノロフだったのだ。 昨日の「姿のみえないパートナー」も彼だったということは、踊ってみてすぐに分かったノンナ。 彼はノンナの隠れた才能をみいだし、ノンナを自分のバレエ学校である レニングラードバレエ学校へ招くのだった。 そしてこの学校でさまざまな人に出会い、さまざまな困難に立ち向かい、苦しみながらも、才能を開花させていくのである。 |
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個人的感想 |
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ノンナは「劣等感」を持っているからこそ成功する・・・。 「現状に満足するところがない。とどまるところしらず」 人間の心理に深く入り込んでおり、分析力にはびっくりします。 始めのエピソード(ノンナが編入するまで)でも、母と娘の複雑な心理が浮き彫りになっています。 ノンナの成長するエピソードは過酷ですが、とても読み応えがあり、 リアリティがあります。また旧ソ連ということで、時代背景も考えさせられます。(亡命に対する考え方など) これほど何度も何度も、台詞を覚えてしまうくらい読み返したコミックは ありません。バレエの入門書としても楽しめます。 バレエが好きな方でしたら、ぜひ読んでほしい作品です。 |
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