むかーしむかし、迷走連歌というサイトが…。 (今は無くなりましたが、こちらで同じことをしています) ありました。そこで一時期「折り句」ってのが流行ったんです。
このサイトは本来折り句用ではなく、 一句目を書く人がコメント欄で 「各句の先頭を『かきつばた』でお願いします」などと書いて、 それに従って遊んでいただけでした。
「ならばいっそ折り句専用のシステムを作ってしまえ」 と考えた方がおりまして、 そうして始まったのがこの伊勢連歌なわけです。 そんな伊勢連歌も長い歴史の間に、システム作成者の手を離れ、 ただいま管理人も2代目となりました。
「折り句」ってのが何かというと…。
むかーしむかし、あるところに、男がおりました。
男はある理由から都を追われ、旅をしていました。
旅の途中、三河の国八橋というところに来たときに、 一行は川岸にきれいなかきつばたが咲いているのを見つけました。 男はお供の者に、「か」、「き」、「つ」、「ば」、「た」 の5文字を句の頭に据えて、歌を詠んでくれとせがまれ、
唐衣
着つつなれにし
妻しあれば
はるばるきぬる
旅をしぞ思ふ
という歌を詠んだんだそうです。 「伊勢物語」という古典の中の一節です。
このように、句の頭に言葉を埋め込む手法を「折り句」と言います。 また、この伊勢物語から名前を取って、本サイトは「伊勢連歌」と呼ばれています。