Niah National Park

ニア国立公園

エンド・オブ・ザ・ワールド

 懐中電灯で暗闇の中を照らすと、奥から次々と羽の生えた生き物が飛び出してきた。最初はこうもりかと思ったが、良く見ると小さなツバメであることがわかった。「ここから片道5キロだ」と現地ガイドは語った。苔むした岩の上を登ると、洞窟の天井から棒が吊るしてあるのが見えた。「これは、ツバメの巣を採るために吊るされた棒だよ。一本25メートルの棒が3本つながっているから天井までの高さは75メートルだ」奥に入るにしたがって洞窟の天井はかなり高くなってくるが、それでも無数の棒が吊るされていた。5キロの道のりは文字通り平坦なものではなかった。洞窟の中にはかなり急な階段を上り下りしなければならない個所もあったが、手すりを掴むのは、はばかられた。なぜならツバメの糞にまみれていたからだ。音も光もない無気味な空間に恐れをなして「どこまで行くんだ」と尋ねると、ガイドは「エンド・オブ・ザ・ワールド」と答えた。歩き始めて一時間以上、洞窟の端から差し込む日差しが見えてきた。洞窟の出口に設置してある休憩所には既に先客が何人か座っていた。彼らは快く自分たちを迎えてくれた。同じ疲労感を味わっていた者同士であったせいか、不思議と初対面の彼らに対して親しみを感じていた。

アクセス
公共の交通機関がないため、ボルネオのミリからガイド付きツアーを使うのが一般的。ミリまではクアラルンプールから飛行機で2時間15分かかる。


写真撮影
2001年9月。写真上左にはツバメの巣を獲るための足場が見える。
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