一、
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馬を見る場合、真横からばかりではなくて正面と真後ろからも馬の動きを見る必要がある。
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一、
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良い馬の第一の条件は、長駆短背
であること(肩がねて鬐甲
が長く後ろについているため、背が短く腹が長いこと)。
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一、
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馬体全体の動きに無理がなく、後駆の踏み込みが良いこと一前肢の蹄跡
の少なくとも三〇
センチ前には後肢が踏み込んでほしい)。
、その後肢の踏み込みを前肢でしっかりと受け止めて四肢とも蹄で大地をしっかりと踏みしめて歩いていること。
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一、
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飛節が力強く踏み込んで、その飛節が、ふらつかぬこと。
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一、
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良く踏み込んだ後駆を、しっかりと受ける強い膝のあること。
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一、
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頭を下げて鼻面が地面を這うように手前から進行方面に移動すること。
肋の屈撓の良い馬ほどその動きが顕著になる。
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一、
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馬体の張り具合や毛艶の良し悪しは、同一の馬を常に見ていないと判断ができない。
気合の乗り具合は騎手が騎乗して初めてよくわかる。
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一、
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返し馬はレースと同じ手前(右廻りの競馬なら右廻りの返し馬)でないと見てもまったく意味がない。
逆手前では馬の気合が乗りにくい。これは実際に競馬場で馬に乗ってみると良くわかる。
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一、
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前肢を高く上げて地面をたたく歩様の馬は、動きは派手だがタイムは出ない。
逆に全体に無駄なく回転しながら地面を這うように大きく前肢の出る馬は良いタイムを出すものだ。
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馬は生き物である以上、当日の健康状態や精神状態が大きくレースを左右することになり、その点馬をじっくりと観察
してから馬券を買うことのできる園田競馬場は本当の競馬好き(馬が好き)の理想の競馬場といえる。
競馬新聞の予想は馬の血統・性質・騎手の技量・戦績・獲得賞金額・馬場状態等あらゆる角度から研究した結果であり、
まずその情報を頭に入れて、その上で各自がじっくりと当日の馬を見て、あくまでも自分の判断で馬券を買って、儲けの額
を誇るのではなく、自分の馬を見る目の正しさに誇りを覚えて頂きたい。
記念式典の前日競馬場に来ていた藤本義一が、競馬を楽しむコツとして、
一、過去を忘れること
一、愚痴を言わぬこと
一、騎手の悪口を言わぬこと
一、儲かったときには○を二つつけて話すこと
等と言っていたが、どうもあまり儲かっていない証拠とみた。
最後に井戸副知事の挨拶ではないが、地方競馬を取り巻く環境は厳しいものがあるけれど、二十一世紀の健全レジャー
としてファンに喜ばれる競馬を目指して努力していくとの決意もあり、大いに競馬を楽しんで頂きたいと思う。そうでない
と私の方へ馬像の注文が来ないから。