肺血流シンチグラム

  1999年6月29日に施行した心エコー検査の結果、肺高血圧症が明らかになり、砂山医師は肺塞栓症¹⁾の可能性を考え、7月2日に肺血流シンチグラム検査の予約をした。その検査結果について、砂山医師は肺高血圧症をきたすほどの肺動脈閉塞でもないと判断した。
  1)  砂山医師はカルテに肺塞栓症と記載している。肺塞栓症は、通常は急性の肺血栓塞栓症を指しています。

  検査日：1999/07/02

  画像

放射線科医師の画像検査所見：

右中肺野で集積が不均一にて介して見える部分が見え、また左側でもやや集積が不均一になっている部分が認められる。

　●　impression

PTE suspected
下肢静脈造影も必要と思われます。また、胸部の造影herical CTもrecommendします。
※　PTE：pulmomary thromboembolism　肺血栓塞栓症

■　原発性肺高血圧症の肺血流シンチ

　図1

原発性肺高血圧症では血流欠損を認めないか、 mottled patternと呼ばれる肺野の小班状、多発性欠損を認める(図1)。肺野の周辺は欠損せず、結果として肺野の輪郭をなぞることができる。¹⁾ 

1)　京谷晋吾：肺高血圧症の画像診断．呼吸と循環51：１1013-18，2003

■　まとめ

肺高血圧症の専門家は、亡母の肺血流シンチについて、「これならば原発性肺高血圧症と診断するでしょう」との意見でした。