10 May 2010
天然酵母のパン作り
ここ数日、何ともいえないかぐわしい香りで朝を迎えている。宿主が天然酵母のバゲットとドイツパンの試作を始めた。レーズンの酵母おこしからスタートし、その酵母は「息子」と呼ばれ、何やらとても大事そうに、「箱入り息子」待遇の扱いをされている。酵母の発酵力に頼りすぎず、小麦の力を引き出すことを鑑み、ここ北の大地の気候条件にそぐわせ、低温で長時間(12時間)かけてゆっくりじっくり発酵させるやり方で宿主のイメージするバゲットを目指している。小麦に含まれる糖分を完全に分解しきれない按配の発酵力加減にこだわる。そうすることによって、仕上がったバゲットは噛めば噛むほど絶妙な甘味が引き出され、深い味わいになるのだそう。箱入り息子は宿主のそんな思いのかけらと、美留和の水や空気、空気中の微生物一群が渾然一体となって時間や気温など取り囲む大きな環境と繋がりながら、こうしている今も時々刻々変化し続けている。溢れんばかりの生き物たちのざわめきや蠢きが、耳や目を覆い尽くし迫ってくるようだ。こおばしい何とも言えない香りを閉じ込めておくことは出来ず、ここ数日お泊りの常連のお客様にはご試食頂いている。空腹状態でいらしたかもしれないことを差し引いても、やめられないとまらない状態のバゲットは好調の様子。天然酵母や小さな無数の生き物たちとの付き合いはまだ始まったばかり。宿主の思いのかけらの行方はどこへ、またどのようにパンに表現されていくのだろう・・・。
レーズンとブルーベリーのパン
胡桃とマカデミアンの木の実パン
ハム、チーズ、摘みたてクレソンのバゲット
美留和より 2009へ

二次発酵中