2003年7月例会「頭痛肩こり樋口一葉」
(こまつ座)

作/井上ひさし
演出/木村光一
出演/有森也実、大塚道子、久世星佳、佐古真弓
    新橋耐子、椿真由美





〜あらすじ〜


 明治もなかばを過ぎた夏の盛り。

 男手を失った樋口家を支えているのは、戸主となった
19歳の娘夏子であった。御一新以前の威光を忘れら
れぬ母の愚痴や見栄っ張りに悩まされながらも、妹の
邦子の内職に支えられお盆の支度に取りかかりながら
も気の滅入る夏子であった。

 変わらぬ貧しさもさることながら、昔馴染みの人びとが
落ちぶれてゆく様をみることもつらい。世の中がまるで、
あれもだめこれもするな、と云っているよう。

 ただ墨を擦り筆を動かすためだけに身体をこの世に置
いているのだ。そう心を決めて、この世に執着するのを
やめたとき、冥界から迷える魂があらわれた。

 もつれよじれた因縁の糸を必死に手繰る幽霊と、たが
いに心を通じ合い、手繰った糸のその先に、明治の天才
女流作家一葉こと樋口夏子のみたものは?

〜日程〜

会場 日程 昼の部 夜の部
安佐南 7/17(木) 18:30
アステール 7/18(金) 18:30
アステール 7/19(土) 14:00


       〜みどころ〜

24歳という若さでこの世を去った樋口一葉。

 「たけくらべ」「大つごもり」「にごりえ」
など彼女の代表作は、すべて彼女の死
の14ヵ月まえに描かれたものだという。
それまで作家としてかんばしい評価を得
られなかった彼女に何が起こったのか…。

 この一葉の大変化は後世に「奇跡の14
ヵ月」と呼ばれ、その理由はまことしやか
に語られるも、推測の域をでないものばか
りだった。

 その謎を説くべく当代随一の戯作者、
井上ひさしが立ち上がった!

 こまつ座旗揚げの記念すべき代表作。
広島での上演から15年、満を持しての再演!
新しいキャストに加え、前回の広島上演時、
事故のため実現しなかった新橋耐子さん演
じる「花蛍」は必見です。

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