2007年9・10月例会
エイコーン

『令嬢ジュリー』

作:ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ
訳・演出:加来英治
美術:石井強司
衣装:若生 昌
照明:山本博史

〈出演〉
栗原小巻
清水紘治
木村万里

        
             <ものがたり>

 白夜が美しい夏至の夜、そこは伯爵家の台所、下男ジャンが胸元に汗を滴らせながら入ってくる。
「あの方、まったく変だ。頭がどうかしている。森番なんかと踊ったりして、しかもこの俺にまでワルツのご所望だ。ずっと踊りっぱなしさ。」
ジャンは許嫁である召使いのクリスティンに話しかける。
「ご婚約の話がこわれて二週間、おかしくなっちまったんだよ。」
「今日は夏至の夜、特別な日だ。ワインを飲ませてくれ。それにしてもあの人の身体は素晴らしい。」
クリスティンは言う。「ねえ、私とも踊っておくれよ。」
そこへジュリーが現れる。
「ジャン、今度はスコッチダンスを踊りましょう。いいわね、クリスティン。」
 その知性は父親から、感情は母親から受け継いだジュリーは命令する。
「ジャン、今日はお祭り、身分なんか忘れるの。」

狂おしい白夜・・・・・・・。

ジャンは、ジュリーを想った幼心を告白する。
ジュリーは夢の話をする。
「わたくしは、いつも高いところから下へ落ちていく。そんな夢を見るの。」

二人の心はいつしか、ひとつに溶けあう。
 そして、戻り道はもう無い。
 現実に生きていく、下男ジャン。
 彷徨うように、夢の中に落ちてゆく、令嬢ジュリー。

〜日程〜
会   場 日  程 昼の部 夜の部
アステールプラザ
大ホール
10/3(水) - 18:45
10/4(木) 13:00
安佐南区民
文化センター
10/5(金) - 18:45
10/6(土)  14:00 -
 希望日締切り  8月31日(金)
   シール発行日  
9月18日(火)