清水義範さんの本・その内容・および感想などを。
ここでご紹介しているのは、全て講談社文庫です。


似ッ非イ教室〜えっせいきょうしつ〜(解説:嵐山光三郎)

単数と複数/インスタントの野沢菜/忠犬ハム公/コメント/酔中日記/親ごころ/けしからん
あの頃の味/パソコン/病気自慢/行きつけの美容院/匂いの粒子/職業遍歴/近況
セントニベア便り/セントニベア続報/ゼイ・ゼイ/日本語の乱れ/男の勘違い/男性の自信
ファジー考/編集者の悪口/もの忘れ/馬だって欠伸する/最低の国家/大論争/論争の決着/これが最後


単数と複数
清水さん、「英語におけるはさみ屋お金の数え方」がよほど気になるようで
『単位物語』の「数えられますか」でもそれについて書かれています(笑)。

それはさておき。
これに出てくる「東北の小母さん」の動揺ぷりが、いい感じです。
今度、この人の言い方をお手本にしてみようかな。
一生懸命にやった雰囲気が出るかもしれない……(笑)。


忠犬ハム公
犬くんの名前が、照れますね。「ハム」くん。どこかで聞いた名前だ。
賢くて、可愛くて、血統書つき。清水作品史上、最高の名犬と申せましょう(笑)。
なんだか和やかな気分になれました。
「犬、飼いてぇ〜」って思っていて、視線に気づいてふと見たら。
ハムスターのきっぴとぼっこが「ぼくもいぬほしい〜」ってカオしてました。……なぜだ……。


清水義範邸訪問記(解説文)
解説もまた、作品にまけず劣らず面白かったので感想を述べてみようと思います。

大変頼もしい解説文なのです。しっかりと作品の助太刀をしているな、と思いました。
作品中で清水さんが怪しげな料理を出せば、それを踏まえて味の感想を。
清水さんの論敵には嵐山さんも敗れたから、ということで新たな友情がうまれたあたり、
ついつい嵐山さんの本(あれば)も読もうかな、という気になったほどです(笑)。


実は、あとがきにも面白いことが書いてありました。
この文庫本『似ッ非イ教室』は、「似非」という字が含まれていることで判るように
エッセイ(=事実を書いたもの)とは似て非なるものなのです。……が。

エッセイに見せかけたでたらめを、本気にしてしまった読者が「いっぱい出現した」
のだそうです(苦笑)。
……まさか、この「あとがき」にも「似非」が付くんじゃないでしょうね……(汗)。


おもしろくても理科(え:西原理恵子)

慣性の法則/時間よ止まれ/理科の実験/××が東京ドームだったら/海辺の生き物
脳プロブレム/油断大敵・痛ミシュラン/地球君の履歴書/人口の爆発はこわい
そしてどれもいなくなった(「どれ」に強調するための点がふってあります)



脳プロブレム
脳みそに興味があるので、このエッセイの感想文を書こうかな。
たしかに高校の生物で習ったはずなのですが、脳についてすっかり忘れておりました(苦笑)。

え〜と。……難しい話に手をつけちゃったなあ。感想終わり。
というのは冗談で、皆さんに質問を。

「すべての精神活動が物質レベルで説明できそうだ」という見通しに、どう思いますか?
つまり、何かを考えるのはすべて脳の役割であって、心ではない、ということについて。

私は……特になんとも思いませんでした(苦笑)。脳みそで考えることのごく一部をば
「心の中で、そう思いました」と表現する場合もあるのだなあ、という考えが
いつのまにか身についていたので。
読書感想文に、多用したなあ……この、「心の中で、そう思いました」。

閑話休題。

今のところ判っているのは、前頭葉という大脳の一部を切り取ると、意欲や想像力がなくなってしまったり。
下垂体の周りに傷をつけると、憤怒の発作が起こったり。
そのような、原始的な関係だけなのだそうです。

精神活動。つまり、考えたり、感じたりするときの脳は、さらに複雑な反応をします。
ニューロンがシナプスを介して化学物質を次のニューロンに渡す。
この時の化学物質の出る量や種類を調べれば、たとえば合格の喜びを味わっているときの脳は
こういうのを、この量だけ受け取っているんだなあ……と、説明が付く、のかな。

もしも遥か未来にこういう仕組みを解明できた場合、それはそれで味気ないかもですね。
「優勝おめでとうございます。お気持ちを、お聞かせください」
「前頭葉にシミズトキシン化合物が4.52サイバラ集まってます」
な〜んて。


もっと面白くても理科(え:西原理恵子)

進化してますか/生物と非生物のわかれ目/動物それとも植物/男と女の分岐点/ロはロケットのロ
理科室からアトムへ/ビッグバンを疑う(1)/ビッグバンを疑う(2)/かえるの子はなぜカエル/遺伝子とDNAと生物たち







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