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HHJ

 

 

 


Cyber Terrorism                    Updated 2003.5.31

 

                                 WEB

蜘蛛の中の生命

 

民主主義の原理は、フランスの宣言がもっとも明快に表現している。自由(Liberté)・平等(Egalité)・博愛(Fraternité) 、自由と平等は実現に際して対立しがちな理念だから、愛情あるいは人間愛で対立の調整や統合のデッサンを描かなければならない。それは生命が活動するかぎり宿命的に続く。思考が絶望すると、破壊的な欲求に敗れる。悪い自由と悪い平等がはびこり、生命的な秩序あるいはシステムに敵意を抱く。できあがるのは栄養失調の自由、低次元での平等。今批判されているのは、日本海の東にある国である。こういう腐敗菌のような思考が地球に広がると、文化はどこでも目に見えて悪質なものに変わる。匿名の作者は自分の欠点を生かした作品の完成に暗い悦楽を感じるか、呆然とするか、それは歴史が教えている。さしあたって、そんな出来の悪い作品の例を並べよう。

Windows メディア・プレイヤーでは、去年暮れから海外ラジオの一覧表にパリの〈Radio13〉のキャップがずらりと並び、代わりに〈France Curture〉〈France Bleu〉〈France info〉といった日常生活の中のお気に入りが消された。

フランスのTV-Radioプレイヤーでは、3月その三つの放送局名が削除されて、トップに〈100%〉局が出現した。加藤紘一派が自民党を割って民主党に移ろうとする反乱を起こしたドラマの最中に山形県選出の加藤元幹事長が吐いた名言が〈100%確実。長いドラマの始まりだ〉だった。ヨーロッパでも流行語になっていたとは!もう一度それらのアクセスルートを探したが、フランス・アンフォのニュース・ページからそれぞれ独立したラジオを開くしかなかった。久しぶりに出してみると、番組の途中で不意に音が切れて、こんなメッセージが出た。〈Voulez-vous poursuivre lécoute?〉翻訳すると、〈ああたは、聴取を継続するごどを欲するが?〉その下に〈Oui〉〈Non〉のボタン。日本のTVなどのメディアで以前しばしば見た〈プッツン〉というおかしな流行語(指示記号)のフランス版指示内容、言い換えれば曖昧な問題に対する答と考えるべきだろう。TV放送が事故で中断した例をいくつか想い出す。それにしても、熱心に聞いている者に失礼な仕掛けである。

アンテナによる文字放送は、内容の変化どころか秋田朝日放送の送信事業そのものがいつの間にか終了した。事業者に確認していないが、文字が入らない状態だ。同じアンテナによるADAMS放送(主に朝日新聞のページ)の送信は別に変化が起きていない。

e-Mailに関しては、利用する側の誤解やエラーのせいか、それとも妨害の結果なのか、分からない《疑問》が多い。第一に、1月からHHJHPを開設したにもかかわらずメールがほとんど入らない。プロバイダーと迷惑な広告以外には、私的なものが数件と海外プレスのインタラクティブ(双方向)通信だけ。妨害と断定できる例は、430日付け受信ル・モンドからの空白メールで、デンコウドーのPC担当者の話ではウィルスのせいらしい。送信について言えば、アクセス拒否が非常に多い。HHJウィルス対策が行きわたっている、と悲観的に受け止めざるをえない。

ル・モンドの東京特派員の記事を引用したHHJ2月号〈言葉に唾を吐いた結果〉で、アメリカが極東地域に爆撃機を〈配備して警戒態勢を強めた〉という訳文がある。他のマス・メディアが報道していないので、半信半疑だったが、アメリカがイラク攻撃の直前にグアム基地にB-52B-2を送ったとき東京特派員の問題の記事を読み直してみると、〈préparation(準備)〉という単語が付いていた。2月からときおり奇妙な《記号》や文章の明らかな誤りが目立った。しかし、専門家に聞くと、ハッカーは個人のPCに干渉できないということだ。

 

 

 

 

 


 Updated 2003.6.3

 

日本海西部の強制収容所                        D

 

アメリカとイギリスのイラク攻撃開始の直後、小泉純一郎首相は記者会見で今度の戦争は1991年のイラクによるクウェート侵略に発端があるという趣旨の見解を示した。国連の制裁決議はその独裁政治に対して実行されたのだが、サダム・フセインは国民の人権保護に配慮しなかった。そして、日本の首相は、大量破壊兵器保有の禁止に違反したことを戦争の理由にあげながら、民主主義国が尊重する人権保護の件については言い落とした。これは小泉首相と自民党の実体を表わしている。日本海の向こう、すぐ隣に、強制収容所が公然と存在することを傍観しつづけて、個人的な意見さえも明らかにしない。キム・デジュンが東京から韓国CIAの手で誘拐された事件で主権侵害を理由にして真相解明に努めることを嫌った国だから、他国との金にならない争いは避けたいという気持は分からないでもない。しかし、北朝鮮が国連の加盟国であればなおさら、その義務を尊重しない政治に対して無関心であることは罪悪だろう。

日本と朝鮮半島の関係は、戦前の植民地時代の問題が冷戦構造で複雑に屈折した。国連人権委員会(La Commission des droits de l'homme de l'ONU)4月北朝鮮を告発する決意をしたのは、国民にとって曙光のように思える。ところで、その残虐さはアメリカ合衆国国務省が作成した〈朝鮮民主主義人民共和国 人権実態に関するカントリー・レポート1998年度〉で告発されている。

 

政府は国民の人権を認めていない。国民は平和的に政府を変革する権利を持たない。法規によらない死刑や、失踪の報告が続いている。国民は恣意的に拘留され、その多くが政治犯とみなされる。刑務所の環境は劣悪である。司法の独立性と公平な裁判は憲法で保証されているが、現実には守られていない。体制は国民に強い統制を共用している。国家の指導者層は人権に関する国際水準のほとんど、とくに個人の権利を、違法であり、外国の社会的概念が国家と党の最終目標を覆滅するものと見做している。刑罰の内容はきわめて厳しく、一連の革命に対する罪に対しては、死刑と全資産の剥奪が規定されている。革命に対する罪には、逃亡、逃亡未遂、党や国家の政策に対する中傷、海外放送の聴取、反動的文書の著作、そして反動的印刷物の所持などが含まれる。政府は言論・報道・集会・結社の自由を禁止しており、文化活動と報道活動はすべて、党の厳しい統制下に置かれている。北朝鮮で販売されているラジオは、北朝鮮の放送だけが受信できるように作られている。海外で入手したラジオは、同様の方法で改造を受けなければならない。こうした環境では、政府が認めて報道する以外に、海外の情報が公衆に届くことはほとんどない。政府は宗教・市民運動・労働者の権利を認めていない。

 

HHJ、電波による放送に対する日本の政治の陰険な抑圧について、それから、大館市に関してはラジオ局開設を求める商業界の運動が息を止められている沈黙の状況について、何度か語ってきた。それはラジオの装置を改悪するという退行的な発想と裏面で繋がっている。D

 

x Country Report on Human Rights Practices for 1998

Democratic People's Republic of Korea

(人権実態に関するカントリー・レポート 1998年度)

U.S. Department of State

 

 

 

 

 


Updated 2003.6.12                         Actor out of sight

北朝鮮に帰った俳優消息      H

 

2月の記事〈狼役の俳優は生きているか ?に答えて、読者のミネムラコウイチさんからホットメイルが送られてきた。

 

前にコラムでオオカミ役の俳優について言及されていましたが、その謎?がわかったのでお知らせしたく思います。高橋悦史は着ぐるみの中に入っていただけで、オオカミの声は編集長さまの記憶どおり、日本名は永山一夫という在日朝鮮人の俳優でした。昭和461024に北朝鮮へ帰還。第百六十一次船だそうです。朝鮮名はコン・ヒョンスンで当時36歳。一家で引き上げたそうですが、その後の消息は不明。やはり当時、新聞やニュースで話題になったそうで、黒柳徹子さんや当時の関係者も折りに触れて話題にしているそうですが、最後は同じように引き上げた歌手の永田絃次郎のように、粛清か餓死で亡くなっているのではないか、という説が有力だそうです。               〈オオカミ役の俳優〉Fri.23 MAY 2003

 

読んだあと、NHKのドラマで彼が都会の夜道を歩きながら思い悩む顔が

浮かんだ。生きていないとしたら、最後にどんなことを思いながら目を閉じただろうか?何の犠牲になったのか、俳優は自覚していなかったにちがいない。そのような未来は当時すでに予想しえたことだったので、残念でならない。

       H

 

& 狼役の俳優は生きているか ?

 

 

 

 

 

 

 

 


La Cour Pénale Internationale             International Criminal Court

Updated 2003.6.21

 

国際刑事裁判所が活動開始               D                                                  

 

France infoAFPによれば、検事長に選ばれたアルゼンチンのルイス・モレノ-オカンポ(Luis Moreno-Ocampo)16日ハーグで正式に叙任した。これで戦争犯罪やジェノサイドなどの人権侵害を常時裁くことができる画期的な制度が21世紀の道案内のための明かりをつけた。モレノ-オカンポは世界中の汚職と戦う国際透明化機関(Transparency international  TI)のラテンアメリカ支部責任者であり、国際テロ組織と悪の枢軸に世界が怯えている状況にふさわしい。カナダ人の裁判長フィリップ・キルシュ(Philippe Kirsch)CPIの意義をこう強調した。〈国際正義の確立に向けたロング・マーチの最終段階だが、これは第2次世界大戦の終わりにニュルンベルグと東京の裁判で始まった。〉〈国際刑事裁判所はもはや単なる奇想ではない。現実なのだ。〉

この発言は、東京裁判を非難する反民主主義的な日本の権力階層を意識したもののように思える。日本政府はCPI条約-創設を決めた1998年のローマ憲章(Le Statut de Rome)-に否定的な態度を取る理由がどこにあるのか、説明しなければいけない。国際間の正義を尊重する意思があるなら、日本は国際的な枠組みの中に入って国民保護のために国際責任を引き受けるべきだろう。これは国家機関の主体性を超えて人間の尊厳という古い共通の理念に新しい生命を与えることである。

20033月現在、ローマ憲章を批准した国は国連加盟国の半分90か国。EUと不安定な発展途上国の切迫した情熱が支えている。国際刑事裁判所の詳細については、過去のHHJ記事とそれにリンクをつけたCPI(ICC)HPを読んでほしい。最も重要な特徴をあげると、犠牲者と証人の積極的な保護である。犠牲者に関しては賠償請求の権利が認められ、罰金と支払命令と寄付による基金の創設がローマで定められている。自慢するだけの価値はある。疑問だった提訴権は、侵害事件の当事国(加盟国)と国連安全保障理事会にその権利がある。しかし、無力な民衆にとってありがたいことに検事長は個人や非政府機関(NGO)の情報を受け入れて捜査を始めることができる。すでに400件の訴えが提出されているということだ。

日本の報道機関は、と言えば、政府と二人三脚である。去年7CPIの創設を伝えた朝日新聞と読売新聞は、新しい裁判制度の内容を子供向けの欄で雑然と手抜き工事さながらに解説した。活動開始については、前者が簡単に叙任の事実だけを取り上げていた。地方の秋田魁新報は通信社からそんな情報が全然入ってこないか、外国語の翻訳者がいないかのようだ。要するに、日本のマス・メディアは国際社会の思想的な動きを反映する気がなく、国民を思うがままに愚弄することだけを考えている。

              D

  

この問題をもっとよく考えるために

▼ HHJ   国際刑事裁判所、71日開設 / 裁判をめぐる対話

 

 

 

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